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SACDの登場で、アナログ派がレコードを処分した。
SACDが登場してから、ネットでアナログレコードの音について調べていると、今までアナログレコードの音が良いということでレコードを集めていた人がレコードを処分してSACDを購入したということを見かけるようになりました。
レコードを処分した理由は、
『SACDの音は、これまでアナログレコードの音が良いところをすべて網羅したのでレコードを処分することにしました。』
『SACDがあればアナログレコードは、必要なくなった。』
『CDの音は不満だったがSACDになり、音に満足できるようになった。』
等の理由です。
私は、これには正直なといころ驚かせれました。
なぜならば、私は自分が納得できる音のSACDに出会ったことがなかったからです。
私はCDが発売されてから、ずっとCDの音に大変凝っていました。 SACDが発売される前にCDは、即発のCDを新たにハイビットでリマスターしたCDが再発されて何度も発売されていました。
私はCDの音の興味から、同じアーティストの海外盤や国産新リマスター盤、DSDリマスターCD等を購入して聴き比べを楽しんでいましたが、国産新リマスター盤、DSDリマスターCD、HDCD、24ビットイメージビットマッピングCD、K2マスタリングのXRCDに良い音の印象を感じたことはありませんでした。
SACDもフワーとした滑らかなきれいな音でひずみの少ない音と理解できましたが、逆にこの音が不満でした。
私自身、いろいろなCDやSACDを視聴してきましたが、アナログレコードを超えた音だと思ったことは一度もありませんでした。
それなのにレコードを処分することが信じられませんでした。
SACDが発売された後に、アナログレコードの音に興味をもった。
私がアナログレコードの音に興味をもったのは、SACDが発売されて以降だったと思います。
昔購入したビートルズのレコードを聴きたくなったので、そのついでにCD-Rにしておこうと考えCD-Rを製作したことがきっかけでした。
補足
ビートルズの初期のCD4枚まではモノラル音源ですが、レコードは擬似ステレオという音源でレコードしか聴くことができません。 厳密にいえば、ビートルズのオリジナルレコードはモノラル音源であったり、いろいろなバージョンがあります。 その中で最も長く販売されたビートルズのレコードは擬似ステレオバージョンで、ほとんどの人が擬似ステレオ盤を聴いており、擬似ステレオの音に馴染んでいると思います。 レコード世代のほとんどの人のビートルズサウンドは、擬似ステレオの音が頭に存在します。 ビートルズやローリングストーンズファンがレコードを好むのは、このような理由があるのだと思います。
久しぶりにビートルズのレコードを再生したら、ボーカルがすっきりぬけてきて低音がスカットしており、私が望んでいた良い音質で再生され驚かされました。
ビートルズに関していえばモノラルとステレオの差があるので違うのは当たり前ですが、 それでも素直に良い音だと感じることができました。
それから、いろいろな所有するアーティストのレコードを再生してCD-Rに記録することにしました。
いろいろレコードをCD-Rに記録するため再生した結果、レコードは音が良いのではないかという思いがしました。
そのとき録音したCD-Rを聴いてみると、100%とレコードの音を再現したといえませんが、レコードの良さを十分に記録しており、かなり音質が良くCD-Rにできたように思いました。
その時、レコードを録音したCD-Rの音源です。
レコードのサンプル音源(音源は故意に裁断していますので、聴きにくい部分がございます。)
そこで、レコードを録音したCD-Rを友人に聴いてもらい判断してもらうことにしました。
友人も
『このレコードから録音したCD-Rの音は良い!すばらしい!』
という評価してくれました。
しかし、
『ここで不思議なことに気がつきました。』
CD-Rは、CDと同じスペックです。 ということは、20kHz以上の高音は記録できません。
しかし、
『レコードからCD-Rにした音は良い』
これは、
『アナログレコードの音が良い』=『20kHzの以上の音の記録説』
が成り立ちません。
このことが、大変疑問に感じました。