File No.26-5 高音質リマスターCDは、本当に音が良くなっているのか?(5) -ディジタル-

新しく発売される高音質リマスターCDについての見解を掲載べています。 

Home >digital >File No.26-5

05 / 05
digital_tag
File No.26 / 05

新しく発売される高音質リマスターCDについての見解

新しく発売されるリマスターCDが、どのような高音質技術があろうと元のマスターテープが悪ければ高音質を期待することは難しいでしょう。

リマスターされる前に、どれだけ鮮度の良いマスターテープを使用することが重要だと思います。

また元がアナログ・マスターテープであれば、最良な機器で再生させることも重量な課題です。

24Bitでリマスターすること以上に、アナログテープ再生するために新しくアモルファスのヘッドを開発や 滑らかに回るモーターを搭載したアナログ機器を開発する必要の方が、オーディオ・クオリティには重要だと考えています。

ただ24BitやDSDでリマスターしただけで高音質といえるものなのでしょうか?

CDのメーカーでは盛んに新しいリマスターを高音質として、手お代え品を代え販売していますが、 最良のマスターテープを使用することがおごそかになっているような気がします。

スタジオマスター・テープの写真
2インチ・オープンリール

オーディオファンの中には単純に24BitでリマスターしたCDの音は、以前のCDより遥かに音が良くなっているという人がいますが、

  

『本当にそんなに良くなっているのか?』

  

と疑いたくなります。

私は、何度も24BitでリマスターしたCDを聴き比べたことがありますが

  

『音が柔らかく音場が広がったようになる』

  

ような音が変わったということは理解できますが、残念ながら音が良くなったという感じをもったことはほとんどありませんでした。

高音質を求めるには、もう一度最初に戻りマスターテープから見つけていく必要があると思いました。

高音質リマスターCDについての結論

さまざまに高音質リマスターされたCDが新しく再発売してきていますが、 CDが登場した初期のころの良いアナログ・マスターテープを見つけてCDを製作していたときを除きあまり音が良くなっていないように思いました。

CDが発売された初期のころは、24Bitでリマスターすることも、巧みなディザー操作することで音質を良くする技術のなかったので、 音の良いCDを製作するには音の良いマスターテープからCDを製作するしかなかったのが良かったのかもしれません。

多数のディジタルを操作する高音質技術が発表されてから、それだけで音とが良くなる?(音が変わる)ようになりました。

確かに新たに発売された以前より高音質といわれるリマスターCDを視聴すると音が変わっていることは確認できます。

しかし、そのリマスターされた音が必ずしも良くなっていないように思いました。

特に古い音源は、ノイズリダクションやイコライザーをかけて音質を改善しているように感じ、 ヒスノイズは少なくなっているものの鮮度が犠牲になっているように感じました。

ディジタルは音が劣化しにくいという特徴から、高音質のためにさまざまなディジタルの操作をしているように思います。

そのディジタルの操作が、以前のCDと音が変わるので高音質ように聴こえますが、 あくまでも見せ掛けの高音質なので、長期視聴していると不自然に聴こえてきます。

私自信、好きなアーティストのCDが高音質されたリマスターCDを何度も購入して視聴して聴き比べましたが、 ほとんど音が良くなっていることが確認できませんでした。

私個人的の意見ですが、新しくリマスターされたCDの方が音が悪くなっているように感じます。 そのため私は、新しくリマスターされて発売されるCDに全く興味がなくなってしまいました。

高音質リマスターCDの今後の課題

現在の高音質リマスターCDには、元になる良い音という基準を考えていく必要があります。

もし、高音質のリマスターCDを発売する為に高音質を基準とする音源が以前に発売されたCDであれば、 音質の迷宮に迷い永遠に抜け出すことができなくなります。

何が高音質であるか理解できなくなり、音が変わるだけで高音質に感じてしまいます。

一度立ち止まり自然でリアルな音とは何か?ということを一から研究しなおす必要がありそうです。

そうしないと

  

『音場が広くやわらかく滑らかなBGMのような音が高音質』

   

というような基準になりつつあります。

このまま新しいリマスターCDが発売されていくと高音質CDというものは、すべて同じような音になりかねません。

現に新しく発売されてくる高音質リマスターCDの音のキャラクターが、全体的に似てきているように感じます。

高音質リマスターCDの音の良さは理解できますが、実際の空間から発した音、 実際の音に間違えるようなリアルな音とはかけ離れてくるように思います。

この状態で進んでいくとCDよりスペックの高いSACDやハイレゾ音源も、本質的な高音質が期待できなくなってしまいます。

CDの製作するメーカーは安易にリマスターというものに頼るのではなく、本物と間違えるくらいのリアルな音を追求してほしいものです。

オーディオ・リスナーも、よりリアルな音を追求をすることでCDの製作するメーカーに本物と間違えるくらいのリアルな音というものを訴えていくことで、 よりリアルで高音質でCDが視聴できるときがくると思います。

高音質リマスターCDの最終形態は、

高音質リマスターCDの最終的な発展形態は、SACDやハイレゾ音源になっていくことでしょう。

しかし、現在のような高音質リマスターCDの状態を考えると、音の基準があいまいなような気がします。

もし音の基準となるものが高音質CDなどのディジタル音源であれば、リマスター音源のように迷路の中に入っているように感じます。

これは、SACDやハイレゾ音源の音質やスペック的なことを批判しているのではありません。

SACDやハイレゾ音源の音が良いのは理解できますが、それがリアルかといわれれば答えることができません。

SACDやハイレゾ音源の音の高音質を考える上で高音質の基準となるものを、もう少し考えていく必要があるように思います。

SACDやハイレゾ音源の問題については、後日掲載していきたいと考えております。

SACDとHi-Resのロゴ
SACDとHi-Resのロゴ

                          おわり

                         



digital_tag
 
Site Search
 
全てのオーディオ・マスターファイルへ
▲このページのトップへ

Home >digital >File No.26-5