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XRCD(Extended Resolution Compact Disc)の音質ついてもう一つの考え
XRCD(Extended Resolution Compact Disc)の音については、元のマスターテープ以外に音つくりのセンスにも問題もあるかも知れません。
あくまでも私個人的な見解ですがXRCDは、『Waltz For Debby』のXRCDの音が特に良くないように思えたのですが、他のXRCDも『Waltz For Debby』のXRCD程ではないのですが、全体にあまり良い印象がありませんでした。
『Waltz For Debby』のXRCDを含め他のXRCDを視聴していると、常に全体の音が綺麗く滑らかで低音が豊かに柔らかい響く印象があります。 全体の音像も少し大きいような感じもします。
XRCDの音は、全体にムードのような心地良さのようなものが感じられます。
確かにXRCDは、耳あたりが良く滑らかな音がするので高級なオーディオ機器を視聴しているような感じだともいえると思います。 XRCDであれば、常に上品で優等生のような綺麗な音質で音楽が楽しめます。
恐らくこのXRCDの高級感を装うような上品な音質こそが、XRCDのコンセプトそのもので、XRCDに製作者が求めた音ではないかと思います。
しかし、私はXRCDがもつ特徴である常に高級感のある上品な音自体が、あまり好きにはなれないのです。
XRCDはどのXRCDを視聴しても、柔らかく滑らかで高級感のある上品な音はムード音楽の聴いているような心地良さがありますが、その心地良い上品な感じの音が、返って音楽の熱気や鋭く迫ってくるようなエネルギー感のある音をベールに包んでいるように感じてしまうからです。
XRCDの音自体が上品すぎて実際の荒々しい音の表現が抑えられているように感じてしまいリアルな感じが薄れているように思えてなりません。
XRCDの音のクオリティは良いと思いますが、私はXRCDの上品な音が好きにはなれません。
これはJVC独自のプロジェクトK2マスタリング自体に問題があるのかもしれませんが、JVCの求める音の感性(センス)が、私の感性にあわないだけかもしれません。
オーディオファンの中でいろいろとXRCDの音については賛否がありますが、私はXRCDの音が好きにはなれないようです。
最後に(まとめ)
実際のところXRCDとボジョレーヌーボーというワインは直接関係ありませんが、ボジョレーヌーボーのように宣伝に安易にのって、日本国内でおおはしゃぎしているようでは、本当に良いものの入手するのが難しくなってしまうと思います。
初めて知ったものであれば良く調べて検討して、じっくり判断していく必要があります。
ボジョレーヌーボーが、初めて日本の発売されたとしても、よく調べて
『安物の早だしワインか!』
『日本でもフランスの庶民のワインが飲めるような時代がきたか!』
ぐらいに考え、お祭り騒ぎすのではなく、澄まして見ることが必要だと思います。
オーディオでも、
『良いものは良い』
『悪いものは悪い』
『普通のものは普通』
とい冷静な判断をすることが出来れば、大げさな高価なオーディオ製品に心を躍らされることはなくなると思います。
今回、XRCDの音を考えたときに、ふとボジョレーヌーボーのお祭り騒ぎことが頭に浮かんだ限りです。
些細なことかも知れませんが、現状のオーディオというものを考えていく上で、少なからず同じようなことがオーディオでも起こっているように感じています。
オーディオで、ボジョレーヌーボーのようなお祭り騒ぎをしないようにしたいものです。
おわり