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JBLの音を聴く
早速、近くの大型家電ショップにJBLの音を視聴させてもらいに行くことにしました。 当時は大都市以外でも、駅前などに割合大きな家電ショップがありました。
当時は、映像の録画ブームがありVHSビデオデッキが最も売れている時代でしたが、オーディオ機器も大変活気がありました。
今では信じられないかもことかも知れませんが、地方の家電ショップでもアンプやスピーカーが何台も積み重ねられていて、いつでも好みのスピーカーをスピーカーセレクターで切り替えて視聴できるようになっていました。
私は、今のような合理的なデザインの大型家電店より、当時のようなのどかな雰囲気の家電販売店の方が好きで、当時の家電店が懐かしく思います。
JBLのスピーカーも、かなりの高級なものが展示していました。
展示されていたのは、確かプロ用の大型スタジオ・モニターの4345だったと思います。

4ウエイのスピーカーででウーハーが46センチ(15インチ)ある大型スピーカーです。
これだけの大きさのスピーカーは、日本製のスピーカーなく
『どんなに凄い音が出てきるのだろう!』
と期待しました。
『これなら、JBLの最高の音が聴ける!』
と思いました。
早速、お店の人に
『JBLは、音が良い』
とオーディオ雑誌で言われているので、視聴させてほしいと頼みました。
お店の人は、
『JBLが! そんな良く思わないな!』
といって、スピーカーセレクターをJBLのスピーカーにして視聴させてもらうことにしました。
私はこの超大型のスピーカーからは、
『どんな凄い音が出てくるのだろうか?』
と期待して視聴しました。
想像していた音よりも
『音の抜けが悪く、低音がくすんでいる』
『低音が重たく、曇った感じの音』
感じがしました。
その時の日本製のスピーカーは、このJBLより低音が軽く聴きやすい音です。
お店の人が言っていた『良くないよ!』ということが、何となく理解できました。
JBLの最高といえるこのスタジオモニターが、私の好みではないのでJBLはダメだなと思いました。
それから、すっかりJBLのスピーカーの音にに興味がなくなり、私のオーディオからJBLの存在は小さくなりました。