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モノラル音源は、どのように再生したら良いか
今のオーディオは、立体音源を再生できる2チャンネルステレオが普通で、新しくリリースされるCDやSACDなどの音源のほとんどがステレオで発売されます。
しかし、昔に録音された音源の中には、1音源のモノラル音源というものがあります。
これは当然のことで、ステレオ録音が普及してきたのは1960年後半でそれ以前の音源のほとんどがモノラルミックスされていました。
オーディオファンにとって、これらのモノラルでミックスされたCDやレコードなどは無視できるものではなく、数々の歴史に残る名盤がリリースされています。
ビートルズや初期のローリングストーンズなどのオリジナルといわれるもののほとんどがモノラルでミックスされています。
また、JAZZの名盤やクラッシックの名盤にも多くのモノラルミックスのものが存在します。
ビートルズに関していえば、後期のステレオが普及してきた時代にもモノラルミックスされてリリースされています。
ビートルズがモノラルでリリースされた理由として、当時はステレオのオーディオがまだ普及しておらず、モノラルのオーディオが多く残っていたことと、当時のステレオでは力強い迫力のある音が再生できなかったので、あえてモノラルミックスでリリースしました。
このように、当時のアーティストが最良の音を考えて、ステレオがある時代にもかかわらずモノラルミックスをあえてリリースした作品も多くあります。
当時のアーティストが最良の音としてモノラルミックスをしたオリジナルの音は、オーディオファンにとって最も興味のある音です。
オーディオファンにとってただ単に広がりのあるステレオが良いというのではなく、当時のアーティストが最良と決定した音のモノラルミックスの音を最良で再生したいというのは当時のアーティストの音をリアルに知りたいという自然な欲求だと思います。
では、このモノラルミックスをオーディオでどのようにしたら最高に再生できるのでしょうか。
モノラルを当時の最高のオーディオ製品で聴く
モノラルを再生する方法として1つ考えられる方法は、当時の最高のモノラルオーディオ装置を揃える方法です。
しかし、この方法は万人向きとはいえません。 当時のモノラルオーディオ製品が状態の良い状態で存在するのは奇跡に近く、もし存在しても大変高価な製品になってしまいます。 これでは、高価な昔のオーディオ製品を購入できる人だけが楽しむことしかできません。
この方法は普通のオーディオファンにはオススメできる方法ではなく、仮に当時のオーディオを揃ええることができても出てくる音が最良であるかどうかも分かりません。
なぜなら、オーディオは日進月歩で当時のモノラルがオーディオの主流だった時代から相当の年代が経過いるので、現在の方が音のクオリティが大幅に向上している可能性が考えられるからです。
ここでは現在あるオーディオで利用して、モノラル音源を最高で再生する方法を考えていきたい思います。