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小型スピーカーのダブルウーハーで低音を増強するのは難しい
私はオーディオショウでダブルウーハータイプの小型スピーカー使用して、最新オーディオを照会している場面を何度も遭遇し視聴してきました。
今でもオーディオショウに行くとダブルウーハータイプの小型スピーカーは、どこかのブースで必ず視聴できるようになっているものだと思います。
私はオーディオショウでダブルウーハータイプの小型スピーカーを視聴して、いちも考えさせられることは、
『このスピーカーで音楽を聴いて、本当に満足できる人はいるのだろうか？』
という疑問にかられます。
なぜなら、小型スピーカーをダブルウーハーにすると確かに低音は増強されますが、その低音には全く音の輪郭を伴なわない音で、低音という塊がが盛り上がっているだけだからです。
音の輪郭の伴わない低音が盛り上がると、ベース楽器などの音の輪郭がボケぎみなり、ただ低音がボーボーと盛り上がっているだけの音になってしまいます。
低音の解像度が非常に悪い音といったらよいでしょか。
小型スピーカーをダブルウーハーにする弊害は、２つのウーハーで増強されたボヤついた低音が低音過多状態に陥り、その低音が中高音にかぶってきてしまいます。
多くの低音が中高音にかぶってしまうと、中高音の音の抜けを著しく悪くしてしまうので、何の音楽を聴いても音がボヤけて聴こえてしまいます。
特に歌手の声がクリアーに前面に音が抜けてこなくなってしまいます。
これでは小型スピーカーをダブルウーハーにしていないタイプのスピーカーの方が、遥かに音が自然で音質も良く感じてしまいます。
小型スピーカーでダブルウーハータイプは、低音を補強の目的で製作されているので、ほとんどの製品は、普通より遥かに低音が強調されたような音で調整されています。
この低音の無理な強調が、全体の音に大きなダメージを与え音を濁らしてしまっているものだと思います。
そもそも低音域を増強に小型のウーハー２つを使用することは、安易な発想で、そのこと自体に無理があります。
良質な低音は、ある程度の口径の大きさが必要で、小さな口径のウーハーを並べても良質な低音は再生できないからです。
確かに１つより２つのウーハーを使用した方が、低音の量が２倍になり低音が増強されますが、低音の質があがることはありません。
ウーハーを２つ使用しても１つのウーハーの時以上に音質が改善されることはないということです。
むしろ無理にウーハーを２つにすると、逆に音のバランスをとることがたいへん難しくなってしまいます。
つまりダブルウーハーで低音が増強できても、音全体のバランスを崩してしまうと低音を増強することじたい意味をがなくなってしまいます。
クリアーで明快な低音を増強してこそ、良い音のスピーカーといえます。
小型のダブルウーハー式スピーカーの調整するのが、いかに難しいか、同じタイプの普通の３WAYスピーカーとダブルウーハー型の３WAYスピーカーを聴き比べたらよく理解できると思います。
ほとんどの小型のダブルウーハー式スピーカーの調整が上手くいっていないことに気づくでしょう。
普通の３WAYスピーカーとダブルウーハー型の３WAYスピーカーと聴き比べにおいて、中広域高域の音抜けの良さや音楽全体の表現は、間違いなくダブルウーハー型でない普通の３WAYスピーカーの方がバランスが良いということが確認できると思います。
それぐらいダブルウーハー型の３WAYスピーカーの調整は難しいものなのです。
私は、スピーカーの低音を増強する方法として、安易にダブルウーハー仕様にすることには賛成しかねます。
ダブルウーハー仕様のスピーカーは、普通の３WAYスピーカーより遥かに音のバランスを取るのが難しく、自然な音を再生させることがたいへん難しいからです。
スピーカーの低音の増強をダブルウーハー式で考えるぐらいなら、普通の３WAYスピーカーのキャビネットやユニットの見直しをした方が遥かに高音質を得ることができると思います。
ダブルウーハー型の小型スピーカーを販売しているメーカーは、
『自社の開発した製品を視聴したことはないのだろうか？』
『ただ単に低音が出そうに見えるだけのイメージを売りたいののか？』
と疑いたくなるぐらいです。
それぐらいダブルウーハー型の小型スピーカーで、良い音のものに出会うことが少ないです。
適当な設計でダブルウーハー型の小型スピーカーを製作していると、発売しているメーカー自身の音のセンスやイメージ悪くなると思いますので直ちにやめた方が無難でしょう。
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