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『レコードとレコード針の磨耗を防ぐ方法』を考えるに至った経緯
レコード盤は、奇麗に取り扱うなどレコードクリーナーを使用するなどして、ある程度寿命を延ばせると思いますが、レコード盤の再生回数からのレコード盤の磨耗による劣化が防ぎようがありません。
レコード盤の再生による磨耗や劣化に関してはレコードの構造上、ある程度はあきらなければなりません。
それに対してレコード針の磨耗を防ぐ方法には、少し余地があるかもしれません。
レコードの針の磨耗は、もともとレコードの再生による摩擦によることと、その摩擦の発生からレコード盤からでるチリやレコード盤につく埃などが針に付着して、レコード針の磨耗を進め寿命を縮めてしまいます。
このレコード針の磨耗は、レコード針とレコード盤の摩擦を極力抑えることで防ぐことができます。
しかし、ここに矛盾がでてきます。
もともとレコードは、摩擦による振動によって音を発生させるようにできていますが、摩擦がなくなれば音も出ないということになってしまいます。
摩擦が最大であればレコードは、全く進めなく(回せなく)なってしまい音を発生さすことはできません。
アナログレコードというものは、レコード針をレコード盤に円滑に滑らす摩擦で音がでるという絶妙なバランスで音を再生しているということになります。
このレコード針とレコード盤の摩擦を小さくしてレコード盤を保護するという考えが、かつて販売されていたサウンドガードというレコードクリーナーの考えだと思います。
このサウンドガードの方法が、レコードの針の磨耗を防ぐ方法として100%の方法とはいえませんがたいへん参考になる方法だと思います。

すでにサウンドガードと言うレコードクリーナーは販売終了しているので、サウンドガードに変わる何かを代用できないだろうかと考えてみることにしました。
そこで考えついたのが、以前私が自動車に凝っているときにエンジンオイルに添加することで、エンジンオイルとピルトンやギアーなどを潤滑にしてエンジンの性能を大幅にアップさせる製品があるということを思いだしました。
普通オイルの添加剤は、オイル状にモリブデンなどの添加することで、エンジンやミッションギアーなどの性能をアップさせます。
眉唾ぽい方法ですが、オイル添加剤のデモンストレーションでエンジンオイルがギアーに絡まって回っているところに1滴モリブデン添加剤をたらすことで、オイルのギアーの絡まりが見事にとれてスムーズにまらる姿を見たことがありまので、エンジン添加剤は一定の効果があることは間違いないことだと思います。
随分前のことですが、オイル添加剤をカーショップに買いに行ったとき、たまたまオイル添加剤のメーカーの営業マンの人につかまり、もっと良いものがあるということで自社のオイル添加剤を進めてきました。
私自身はあまり気乗りはしなかったのですが、メーカーの営業の人の熱心な性能にいて説明に聞き負けて購入することになりました。
このオイル添加剤は、エンジンオイルが切れても何十キロと走行できるという代物でした。
その時購入にたのが、テフロンの粉末とセラミックの粉末でした。 現在では販売されていないようです。 これの変わりになるものが現在販売されているかどうかは不明です。

普通、オイル添加剤は、オイル状のものですが、このオイル添加剤は乾燥した粉末状のものでした。
その時、オイル状のオイル添加剤を購入していれば、今回の発想は思いつかなかっただろうと思います。
今回、レコードとレコード針の磨耗を防ぐ方法としてレコード盤に散布しているものは、その時購入したテフロンの粉末の方です。
テフロンとは
一般にテフロンというとフライパンに使われているテフロンコーティングを想像するものだと思います。
フライパンに使われているテフロンコーティングは、フライパンに食材の付着を防ぎ、料理を奇麗に仕上げることができるというもので、ほとんどのフライパンがテフロンコーティングを利用されています。
テフロンというものは不思議な素材で、金属などの表面に散布すると表面の摩擦が小さくなり滑りが良くなるという現象が発生します。
このテフロンの素材の凄いとことは、熱に強く絶縁性が高いという性質にあります。
オーディオでは、絶縁性と熱耐久性の良さからオーディオアンプなどに、テフロン線が使用されることがあります。
テフロンは、アイデア次第であらゆるところで活躍が期待されています。
テフロンの粉末
カーショップで購入したテフロンの粉末をレコード盤に使用すればレコード針とレコード盤がスムーズに流れるのではと考えました。
もし、カーショップで購入したオイル添加剤がオイル状のものであれば、今回のことは考えもできなかったことだと思います。
なぜならば、普通のオイル状のオイル添加剤では滑りが良くなったとしてもオイルにゴミが付着しやすいという特徴をもちます。
オイルにゴミが付着するとオイルに粘りができてしまうので、潤滑する役目が少なくなってしまいます。
また、オイル自体の劣化か乾燥によって初期の潤滑性能を維持するのが難しいと考えられます。
自動車のエンジンやミッションにオイル交換が必要なのは、長期使用することで初期の潤滑性能を維持することができないと理由からだからと思います。
オーディオでオイルによる潤滑は、高級レコードプレイヤーのアーム部に採用されているオイルダンプ式のアームに使用されています。
オイルダンプ式のアームは、時間が経過するとオイルの劣化がおこり、初期の性能が維持できなくなってしまうので、数年経過すればオイル交換が必要になってきます。
テフロンの粉末であれば、粉末が乾燥しているので初期の性能を長く維持することができるのではないかと考えられます。
このレコード針とレコード盤をスムーズに流れることを利用して、レコード針に埃やゴミを付着しにくくさせることができるのではないかと考えました。
また、テフロンの粉末を利用してレコードを再生することでレコード針に付着している粘着性のゴミを除去できるのではないかと考えた限りです。
テフロン粉末のレコード針を保護する考え(毒をもって毒を制す)
テフロン粉末は、レコード盤にとってみれば、最も良くないといわれる埃やゴミのようなものです。
しかし、テフロンの粉末の物との物との滑りがよくなるという不思議な性質を利用して、レコード針やレコード盤の寿命を延ばす考えです。
レコード針やレコード盤に良くないゴミや埃と同じようなテフロン素材を散布することで、レコード針とレコード盤の滑りを良くして、レコード針に付着するゴミや埃を制止して、レコードの摩擦を少なくしてレコード針とレコード盤の寿命を延ばすという原理です。
テフロンの散布したレコード盤を再生することで、レコード針の寿命を延ばすというアイデアで
『毒をもって毒を制す』
という考えです。

テフロンの粉末による保護する方法の問題点
テフロンの粉末による保護する方法に問題点が全くないとはいえません。
この方法による問題点は、ゴミや埃に変わり逆にテフロンの粉末が針に付着したり、カートリッジのコイルに付着してしまうとことです。
この問題に関しては、テフロンの粉末が針に付着することで針が滑りやすくなるので都合が良く、テフロンの粉末がカートリッジのコイルにテフロンの粉末が付着してもテフロンには絶縁性があるので問題はすくないと思います。
最大の問題点はレコード盤に白いテフロンの粉末が付着するので、レコードが再生できても見た目上、美しくなくレコード盤が売り物にはならなくなってしまうことです。
もちろん、テフロンの粉末を散布したレコードを再生することで、ターンテーブルシートの白く汚してしまう欠点もあります。
そのようなこともありテフロンの粉末は、とても新品のレコードや奇麗なレコードに使用することは出来そうにありません。
私は、このテフロンの粉末をレコード散布する方法のアイデアを考えたとき、正直実験することにたいへん悩みました。
なぜなら、この実験によってレコード盤だけでなくカートリッジを完全に故障させてしまう可能性があるからです。
レコードに関していえば、安価な傷の多いレコードを所有していたので失敗しても問題ありませんでしたが、高価なカートリッジを故障させてしまっては目もあてられません。
カートリッジを壊さないまでも、テフロンの粉末がレコードに溝に詰まるということになるので、それが原因で大きなノイズが発生させてしまいテフロンの粉末を散布したレコードが全てが聴けなくなってしまう可能性もありました。
テフロンの粉末の実験することを大変迷いましたが、私のオーディオの好奇心から実験してみることにしました。
★注意)このテフロンの粉末がレコード盤に散布する方法は、私個人的な実験なので絶対に真似をしないでください。 レコード盤やオーディオ機器の故障に責任を持ちかねます。)
このテフロンの粉末がレコード盤に散布すればどのようになるのか?
ここでテフロンの粉末の実験を再現してみようと思います。