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『Waltz For Debby』のXRCD製作のワークパーツと使用されたマスターテープ
『Waltz For Debby』のXRCDに使用されたマスターテープは、第一世代のコピーのマスターテープを取り寄せて製作したと言われています。
第一世代のコピーのマスターテープの埃など丁寧に除去し、切り貼りした後のテープの接着剤などを注意深く除去しから、テープを再生してディジタル変換されたようです。
XRCDを製作する為のクオリティを維持に、最大限に気を使い製作されたことが伺われます。
マスターテープからクオリティを維持してXRCDの製作する工程は、これ以上ないだろうと考えられます。
しかし、これだけ丁寧に製作されたといわれる『Waltz For Debby』のXRCDの音を何度視聴しても、一世代のマスターテープからダイレクトに製作されたような音には私は聴こえませんでした。
仮に一世代コピーからのマスターテープが真実であったとしても、その一世代コピーのマスターテープはかなり音が劣化したものだった可能性があると思います。
『Waltz For Debby』のXRCDに製作に使用されたマスターテープ
『Waltz For Debby』のXRCDの一世代コピーからのマスターテープといわれているのですが、ゼネレーションの低いマスターテープから感じられるような音の張りや鮮度の良さが感じることができません。
仮に『Waltz For Debby』のXRCDに製作された元のテープが一世代コピーなどのマスターテープに近いものであったとしても、元のテープの経年変化などにより音質かかなり劣化したものであった可能性があると思います。
XRCDを製作する工程のマスターテープからCDにするまでの音質管理は、ほぼ完全であったと想定して考えると、XRCDの音がいまいち冴えないのはXRCDを製作したマスターテープに起因しているように考えられます。
XRCD自体の音作りに問題がある可能性もありますが、ここではとりあえずXRCDの製作された工程は完全であったということを想定して考えたいと思います。
この『Waltz For Debby』の各CDの製作用に使用されたマスターテープには、謎が深く 『My Foolish Heart』の後半のテープのよれがあるなしの部分だけでは解明がしにくいのが現状にあります。
なぜなら初期のレコードや初期の日本盤のCDには『My Foolish Heart』の後半のテープのよれはないのですが、現在のOCJ盤にはほとんど音のよれがあり、『Waltz For Debby』のアルバムの元になった未編集のマスターテープから製作されたと思われる『Complete Village Vanguard Recordings 1961』(3CD)にもテープのよれが見られるからです。
『Waltz For Debby』のXRCDにも『My Foolish Heart』の後半のテープのよれがありますが、この際テープのよれの問題を無視するとして、XRCDに使用された下のマスターテープについて考えていきたいと思います。
『Waltz For Debby』のXRCDのマスターテープについて
最高の音質を求めて製作されたと思われる『Waltz For Debby』のXRCDが、もう一つ音が冴えない理由として考えられることは、JVCのプロジェクトK2マスタリングの音については別に考えることにすると、プレスの元に使用されたといわれる一世代コピーのワークパーツのマスターテープにあると考えられます。
『Waltz For Debby』のXRCDは、『Waltz For Debby』の音源を管理する会社のFantasyから、ジュネレーションの低いマスターテープを取り寄せて製作されたといわれています。
しかし、『Waltz For Debby』のXRCDの音の冴えないことを考えると、Fantasyから送られてきたマスターテープは、良いものでなかったのではないかと考えられます。
Fantasy社から送られてきたマスターテープは、一世代のコピーされたマスターテープといますが、かなり痛んでいたようで付着していた接着剤を丹念に除去して最高の状態でアナログからディジタルへ変換したといわれています。
そこで、まず考えられることはFantasy社が所有している『Waltz For Debby』のオリジナルのマスターテープは、よほどの事情がない限り貸し出すことはないと思われるます。 Fantasy社の財産であるオリジナルのマスターテープを日本の会社に送られることは絶対にないと考えられるので、完全なファーストのオリジナルマスターであることは絶対になと考えられます。
日本のJVC社のXRCDの製作者がFantacy社にXRCDの製作にあたって、新しく高音質規格のCDを製作するにあたり、最高のマスターテープを送るように要請をしたことは間違いなかったと思います。
確かに日本のJVC社に送られてきたマスターテープは、第一世代のコピーテープだったかもしれませんが、かなり痛んでしたのもだったのは、テープに接着剤などが付着していた ことから伺えます。
私は、Fantacyからマスターテープが送られてきた時にしっかりとマスターテープ状態や音質をしっつかりと検証して、テープの音質や状態に問題があればもっと状態の良いマスターテープを送るように要請するべきだったように思います。
新たに状態の良いマスターテープを送ってもらうことを要請するよりも、実際にFantasy社まで出向いて行って、その場で最も良いマスターテープからアナログ・ディジタル変換させてもらうようにした方が確実だったでしょう。
あくまでも私自身の考えになりますが、Fantacy社から最高のマスターテープが送られてこなかった理由として考えるのは、前述の日本のボジョレーヌーボーのフィーバーの中に少なからずヒントがあるように思います。