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CD(コンパクトディスク)が登場した時のこと
CD(コンパクトディスク)が登場した時は、光輝く直径12センチの小さなディスクから音が出るという画期的な新しいオーディオの登場にワクワクする気持ちでいっぱいでした。
光輝く直径12センチの小さなディスク(CD)には、再生音に全くノイズがなく最長74分が収録でき、これまでのアナログレコードように裏返さないで良いというのが衝撃でした。
当時のオーディオ雑誌では、オーディオに新しく登場したCDというものが、ノイズのなく4~20KHzをフラットに再生ができ、アナログレコードのような回転誤差が存在しないCDの音質に絶賛していました。

最近、オーディオ雑誌の関係者の記事を読んで分かったことですが、当時CDが登場したときオーディオにCDを普及させなければならない為に、CDの悪いところを一切記載せず、CDの音質の良さを全面にアピールするようにして記事を書かなければならないという暗黙のルールがあったそうです。
CDを再生する初期のCDプレーヤーは、美しく光輝くCDが回転する様子を視覚的に見せるように多くのCDプレーヤーが製作されておりました。
オーディオに革新的な技術によってディジタルオーディオという世界の幕開けになったCDだったのですが、初期のCDプレーヤーのCDの音質は薄っぺらく感じられ、物足りなさがありました。
初期のCDは、CDプレーヤー本体が大変高価であったのと、CD(コンパクトディスク)が販売されている数が少なく、音も宣伝されているほど良くなかったこともあり、直ぐにオーディオでCDが広まることはありませんでした。
オーディオにCD登場から3年ぐらいが経過してから、CDの音も安定してくるようになってきてコアなオーディオファンにも音質に満足できるCDプレーヤーも徐々に登場するようになってきたようです。
また、現在では信じられないかも知れませんが、当時のCDプレーヤーで無加工のディジタル信号を出力できるCDプレーヤーなどほとんどありませんでした。
CDが登場した時は、CD1枚の価格が4000円以上しましたが、ノイズのないCDの音に未来を感じ、当時、半永久的にもつCDといううたい文句にも大変魅力を感じたものです。
私は、その時代にアナログレコードを購入するのをなるべく控え、新しく発売されるCDを優先して購入するようにしたものです。
しかし、今考えるとアナログレコードの購入を控えたことは、間違いだったかも知れません。
初めて購入したCDプレーヤー つづく