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オーディオケーブルで音が良くなるのか?
オーディオ・ケーブルには、スピーカー・ケーブルや信号ケーブルをはじめ、様々なケーブルが販売されています。
オーディオ機器が販売されているので、アンプとスピーカー、アンプとCDプレーヤーを繋ぐケーブルが付属品として発売されているのは当たり前のことです。
問題なのは、これらのケーブル類にはオーディオ機器よりも高価なケーブルが存在するということです。
高価なケーブルでオーディオ機器を繋ぐとオーディオの音質が良くなるということで、販売されています。
オーディオ機器より高価なケーブルが、そんなに音を良くするものなのでしょうか?
これらのオーディオ・ケーブル類について考えて生きたいと思います。
まず、高価なケーブルが現在のようにスタンダードになった経緯についてお話したいと思います。
高価なオーディオ・ケーブルの経緯
高価なオーディオ・ケーブルの経緯は、1980年のオーディオ・ブームの時に日立銅線が音響用途向けの無酸素銅(LC-OFC)を開発して、オーディオ用ケーブルに使われた時からだと思います。
LC-OFC(英名:Linear Crystal Oxygen-Free Copper)とは、線形結晶無酸素銅とういわれ、銅結晶を大きく成長させることによって結晶境界に起きる信号伝達ロスを少なくしたものです。
このLC-OFCの前のオーディオの支流のケーブルは、OFC(Oxygen-Free Copper)という無酸素銅のカーブルでした。 このOFCケーブルは、現在もオーディオケーブルに普通に使用されています。
高価なアクセサリーとしてリッツ線やプラチナ線などは、レコードプレーヤーのカートリッジなどに使用されていましたが、オーディオケーブルにはあまり使用されていませんでした。
現在のような高価なオーディオケーブルが発売されるようになったきっかけは、LC-OFCのオーディオケーブルが発売されからだと思います。
その後、藤倉電線がPC-OCC(単結晶状高純度無酸素銅)を開発され、より高価なオーディオケーブルが発売されるようになりました。
これらの高価なオーディオケーブルが登場して以来、いろいろな高価なオーディオケーブルの開発競争が本格的なっていきました。
オーディオケーブルは、銅の純度9.9999999、8N(エイトナイン)というように銅の純度を上げることでより高価な製品が発売されるようになりました。
このときぐらいから、異常といえるぐらいオーディオ機器よりも遥かに高価なケーブルがはびこるようになっていきました。
高価なケーブルは、オーディオ機器を開発より遥かに低価格で生産できるので各オーディオメーカーは一斉に高価なオーディオケーブルを販売するようになったことも原因かもしれません。 (ケーブルの自社生産は大掛かりな工業機器が必要になり出来ないので、大手ケーブル会社に製造依頼してます。)
これらの高価なオーディオケーブルで、音が良くなるか考えていきたいと思います。