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高純度ケーブルは、どこを測定しているのだろう?
高純度99.999999%の銅は、電気抵抗が少なく音質が良くなるということですが、果たしてどこを測定しているのでしょうか?
まず電気抵抗を測定することを考えてみます。
銅の純度の高いケーブルに対しての疑問は、『実際の電気抵抗をどのようにして測るか?』ということです。
電気抵抗を測定するのは理論的なは可能かもしれませんが、高々10mぐらいのスピーカーケーブルで電気抵抗の差が大きく出るとは考えられません。
20~30mの銅線の電気抵抗の差を実際に測定するには、テスターやミリバルのような一般に市販の製品では測定できないと思います。。 数千キロ以上のつながっている銅線を用意すれば、市販の測定器でも測定は可能かも知れませんが、現実的に不可能なことです。
恐らく、20~30mの銅線の電気抵抗を測定するのは、大企業でも難しく、よほど専門の企業でない限り実質の測定は不可能ということになります。
ということは、純度の高い銅の電気抵抗は、理論値か純度の高い銅の電気抵抗は低いというイメージのみということになるので、科学的な証明はないということです。
パッケージの銅の結晶画像について
銅の純度を示す結晶画像がパッケージに記載されている製品のありますが、銅線のメーカーが発表した写真でだけで、実際にケーブルを販売する会社が捉えた写真ではありません。
銅の原子構造や結晶の写真を撮るのは簡単なことではでなく、かなり専門的な大掛かりな測定機材が必要とし、オーディオの会社がそのような測定機材を持っているとは到底思えません。
銅線を製作している会社から資料をもらったとしても、自社で銅の状態を確認することは不可能ではないかと考えられます。
何十万円で販売するオーディオケーブルを自社で測定出来ないことは、大変な問題ではないでしょうか?
自社で測定できないなら、販売している会社もその製品の詳細な内容が理解できません。
高価オーディオケーブルを消費者に販売するなら、せめて製品を自社で測定するぐらいの責任があると思います。
高純度のオーディオケーブルは、自社生産できない
簡単に生産できそうに見えるケーブルですが、ケーブルは、銅を炉で溶かした後に延ばさなければならなく、いへん大掛かりな機械必要になります。 このようなことができる会社は、大きな工場をもつ大手のケーブルメーカーのみとなります。
高級なケーブルを製造しているメーカーは、ケーブルを完全自社生産することは、ほぼ不可能で大手のケーブルメーカーに製造を依頼しています。
つまり市場にある高級オーディオケーブルは、大手のケーブルメーカーが販売しているケーブルを除き、全て大手のケーブルメーカーによるOEM生産ということになります。