File No.02 / 02
ホスピタルグレードのコンセントについて
壁のコンセントをホスピタルグレードのコンセントに交換すると音質が良くなるといわれオーディオ・アクセサリーとして話題になり始めたのは、1990年後半ぐらいだったと思います。
そもそも『ホスピタルグレード壁のコンセント』とは何かを考えていきたいと思います。
『ホスピタルグレードのコンセント』というのは、ホスピタルといわれるごとくもともと病院に設置するために若干コンセントの部品の信頼性をアップしたJIS(日本工業規格)の準拠したコンセントです。
ホスピタルグレード壁のコンセントは、市販の普通のコンセントより固体が頑強に製作されており、コンセントプラグが抜けにくく信頼性があるといわれています。
医療機器に繋ぐことが前提になっているので、計器類の御作動が起こらないようにアース線を繋ぐようなっていいます。
形状は、真ん中にアースの穴がある3Pのコンセントで二段になっているのが普通です。
見た目は、普通の二段の3Pのコンセントとあまり変わりません。
ホスピタルグレードのコンセントは、高精度・高信頼性のコンセントなのでオーディオ機器に繋ぐと音質が良くなると言われ、価格もオーディオ用に比べれば遥かに安くオーディオファンに人気のあるコンセントです。

ではこの『ホスピタル・グレードのコンセント』に交換すると、オーディオの音質がアップするのでしょうか?
オーディオの音は間違いなく変わります
私や様々なコンセントにこだわった友人の感想から申しますと、高音のエッジ(張り)が出たりしてオーディオの音の変化は間違いなく確認できました。
しかし、高音がでれば低音が引っ込むような感じ(ここまではっきりしていません)で、バランスが変わってしまった感じです。
普通のコンセントの音と比べ、音に不自然さがあります。 初めは良くなったと思えたのですが、長く聴いていると普通のコンセントの方が良かったという結論になりました。
音が変わるのは変わるのですが、音質が良くなったとはいえないのが正直な感想です。
なぜ『ホスピタルグレードのコンセント』があるのか理由考えて見ました。
『ホスピタルグレードのコンセント』は、JIS規格で高精度・高信頼性ということで。オーディオ用として良いといわれています。
確かにホスピタルグレードのコンセントは、普通のコンセントより少し高精度・高信頼性であるかもしれませんが、普通の3Pコンセントでも電源に使用する部品なので信頼性は低くありません。
それなのに、ホスピタルグレードというコンセントが存在するか不思議ではないでしょうか?
『ホスピタルグレードというコンセント』というものについて考えてみました。
家にある普通のコンセントの数を数えたことがあるでしょうか? 想像していたより遥かに多いコンセントの数に驚かされるでしょう。
もしこれが大きな病院になると、コンセントの数はそ家庭では想像を絶する数になると思われます。
そこのところに、『ホスピタルグレードのコンセント』の存在のからくりがあると思います。
病院などの国の許可が必要となる施設では、部品の価格(定価)が定められています。 この定価が高ければ、都合か良いからではないか!と思います。
例えば、普通のコンセントが1個400円のところを、少し改良して病院仕様(ホスピタル・グレード)にすれば1600円になります。
業者向け卸し価格は、大変安価なので定価見積とのギャップが建設業者の利益になります。
大きな病院になると、コンセントは数千個以上、コンセントだけでかなり大きな利益が上乗せできるのではないでしょうか?
(その他、いろいろな部品の利益のバックリベートのようなものが政治家の懐に・・・・・・??・・・しーっ・・これは??では???)
ホスピタルグレードのコンセントは、コンセント・メーカーにも大きなメリットがあります。 高精度・高信頼性のホスピタルグレードですが、製品を見る限りでは特別に製造原価が大きく上がっている感じがしません。
ホスピタルグレードという規格だけで、同じようなものでも利益が高くなる可能性があります。
『ホスピタルグレード』イコール『高精度・高信頼性』という期待を壊して申し訳ございませんが、高精度・高信頼性を製品を製造する為に『ホスピタルグレードのコンセント』ができたのではなく、『ホスピタルグレード』という規格が必要な為に即製品の普通の3Pコンセントを改良していると思われます。
結論
『ホスピタルグレードのコンセント』であっても『普通の3Pコンセント』であっても 製品は自体は、大きく変わるものではないということです。 これは、製品の高精度・高信頼性たけのことをいっており、音質は両者のコンセントで間違いなく変わりますが、それは個人の好みの問題になります。
つぎは、PCOCCのコンセントについて解説いたします。