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BOSEの製品は、常にユニークで常識を打ち破る存在
はじめて私がBOSEの製品を知ったのは、1980年代発売されたオーディオ雑誌での紹介だったと思います。
オーディオ雑誌では、空間を利用して再生(音場再生)できるというBOSE 901やBOSE 301というスピーカーが紹介されていました。 (オーディオ雑誌のBOSE901は、業務用のBOSE802だった可能性がありますが、構造自体が同じなのでBOSE901で割合させていただいております。)

BOSE 901は、前面に1つのスピーカーユニットと後面8つのスピーカーユニットを配置したスピーカー(片方1本)です。
当時のオーディオは、国産3ウェイ・スピーカーが主流だったので、私自身、BOSE 901のユニークな発想にたいへん感心させられました。
オーディオ雑誌でもBOSE 901は、音場再生するスピーカーとして高い評価をえていたようです。
また、BOSE 901につづきBOSE 301もかなりの高い評価されていましたが、正直私はBOSE 301のスピーカーに興味がありませんでした。
その理由は、国産の良質なスピーカーが59800円(1本)で販売されており、BOSE 301はペアで10万円もするわりには、ボディの色が黒で総重量も軽く、国産のスピーカーに比べ大変チープに見えたからです。
他にBOSE101(フルレンジ・スピーカー)も紹介されていたようですが、当時の私は小型スピーカーに感心がなかったので眼中にもありませんでした。
一応、BOSEの製品に魅力を感じていたのは、デザイン的にユニークな作りのBOSE 901(BOSE 802)だけでした。
はじめで聴いたBOSEの音の衝撃
私がBOSEの音を聴いたのは、BOSE 101でした。
たまたま家電量販店のオーディオフロアの小型スピーカーが並べて展示してあるコーナーを、横を通り過ぎようとしたときです。
BOSE 101(フルレンジ)小型スピーカーが展示されており、音楽が鳴らされていました。
BOSE 101から出てきた音は、信じられないぐらい
『明るく明快で音抜けが良く、パワフルで歯切れの良い音』
でした。

BOSE 101のコンパクトスピーカーは、オーディオ雑誌を見ていたので知っておりましたが、『こんな安物は大したことはない?』と心の中で馬鹿にしていたところがあります。
しかし、
BOSE101から出てくる音は、
『明るく明快で音抜けが良く、パワフルで歯切れの良い音』で『ダイナミック』そのものです。
これには、驚かされました。
衝撃です。
このコンパクトでチープなプラスチックのボディのどこから、このような音が出るのか? と驚く限りです。
他の国産の小型スピーカーは、2WAY、3WAYスピーカーがほとんどで、周波数レンジなど真面目に追求した製品で優等性なワイドレンジな音でしたが、それに対してBOSE101の音は荒っぽく高音も低音も全く伸びていない音です。
それなのにBOSE101から出てくる音は、
『明るくパワフルで、音抜けが良く、歯切れが良い音』
国産小型スピーカーにない説得力があります。
これが、アメリカン・サウンドというものだろうか?と考えさせられました。
それから、BOSE101の音の良さがわかり、このスピーカーを好きになりました。
以上が、私のBOSEと最初の出会いです。