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『ボーズサウンド』
BOSE101の音のに好感をもった私は、BOSEの音に興味を持つようになりました。
音に興味を持つと、そのメーカーの最高の製品を聴いてみたいというのがオーディオファンの心情です。
早速、上位機種のBOSE 901あるいはBOSE 802を、オーディオショップで視聴させてもらうことにしました。
BOSE 901は、BOSEスピーカーの最高級だけあって、BOSE 101とは別次元の音の広がりと圧倒的な迫力のあるサウンドでした。 さすが、音場再生の最高級という音です。
次に視聴したのはBOSEのミドルクラスのBOSE 301で、こちらはBOSE 101よりワイドレンジしてよりダイナミックにした音でした。
どちらのスピーカーのクラスの違いはあるものの、両方ともたいへん好感のもてる音です。
BOSEを視聴して一番感心したのは、どのタイプのBOSEのスピーカーを視聴しても、
『明るく明快で音抜けが良く、パワフルで歯切れの良い音』
という音がします。
この音は、BOSEの安価や最高級機に関係なく、BOSEのどの製品でも同じです。
これこそが、『ボーズサウンド』で
これが『BOSE製品の魅力』だと思いました。
その『ボーズサウンド』は、その後に発売されたBOSEのCDラジカセにも継承されいおりました。
このCDラジカセは、ラジカセの常識を覆すぐらい音のクオリティが高い製品です。
BOSEのCDラジカセはたいへん高価で定価が15万円はしたと思いますが、世界で最初に本格的で良い音のCDラジカセを発売したのでないかと思います。 (これ以前にBOSEは、CDの付いていないラジカセを発売していますが、こちらは視聴したことがありませんが、デザイン的にみてもほとんど同じなので、このCDラジカセは以前のラジカセをCDラジカセにしただけだと予想します。)
このCDラジカセの音は、
『明るく明快で音抜けが良く、パワフルで歯切れの良い音』
で間違いなく『ボーズサウンド』でした。
それらのことからBOSEの製品には、共通した『ボーズ・サウンド』という魅力があるので、BOSEのどの製品も安心して購入できると思いました。
その後のBOSEの音について
それから、何年もたってから(2000年以降)友人がボーズを買ったと聞いたので、早速視聴させてもらうことにしました。
機種は恐らくBOSE 301の後継機で、サイドに美しいサイド・ウッドパネルが付いているモデルでした。
このBOSEを視聴させて頂いて思ったことは、私のボーズの音の印象が随分違うと思ったのが正直な感想です。
このウッドパネル付きのボーズ(正確に機種が分からないのでウッドパネル付きのボーズとさせていただきます。)は、以前のボーズの音とは違い全体におとなしく低音域が拡大されて、高音が美しく響く感じでした。
音自体は、柔らかく美しくなっているのですが、
以前のボーズのような
『明るく明快で音抜けが良く、パワフルで歯切れの良い音』
ではなく私が好きだった『ボーズ・サウンド』がなくなってしまっているように感じました。
このウッドパネル付きのボーズの音は、決して悪い音ではありません。 むしろ以前のような音の荒さはなくり、音のバランスは良くなっています。 全体のレンジが広がり、どのような音楽ソースでも丁寧に美しく再生する良質なスピーカーだと思います。
しかし、音が綺麗になったゆえに、ボーズというスピーカーの音の魅力がなくなってしまったように感じました。
その時は、たまたまこのウッドパネル付きのボーズ(機種)が、私の耳に合わないのだろうと思い納得しました。