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最近、アマゾンで購入したマイルス・デイビスのCD
最近、通販会社大手のamazon JapanでMiles Davis: The Original Mono RecordingsのCDのボックスセットを購入しました。
日本盤の限定ボックスもありましたが、価格も高く昔から輸入盤の方が音が良い印象をもっていたので、輸入盤CDの方を購入したいと思いました。
新品のマーケットプライスを調べて見ると、アメリカとイギリス、ドイツからの輸入品がありましたが、価格や時間の関係からamazonの在庫分を購入することにしました。
恐らくamazonの在庫分は、アメリカ盤でドイツ盤ではないだろうかと思って予想して購入しましたが、到着したのはCDの外箱のバーコードのナンバーを調べてみるとシンガポール盤のようです。
まさかamazonの在庫品のCDがシンガポール盤が来るとは思ってもいなかったので、USA盤がドイツ盤が欲しかった私は失敗してしまったと思いましたが、中身のCD盤はEU製でした。

今回、amazonで購入した輸入盤CDは、外箱をプレス場所が違う変わったCDだなと思いました。
よくよく考えてみると最近、amazonのCDを見ていてCDプレスする国について、少し思い当たることがありました。
まさかそのことが今回購入したCDをみて、現実になってきているのだろうと思った限りです。
そのこととは、amazonのマーケットプライスで販売されている輸入盤CDを眺めていると、価格の差はあるもののアメリカやイギリス、ドイツの国の現地の企業から直送されるCDが多く見られます。
昔から日本のレコードショップで販売されるCDの輸入盤のほとんどがUSA盤だったので、イギリスとドイツから直送されて各国盤が入手できるるamazonのマーケットプライスは、大変素晴らしく感じていました。
いままでイギリス盤ぐらいは、アーティストの多さから、アメリカ盤よりも入手がしにくい感じでしたが、比較的入手できる状況にありましたが、ドイツ盤などの入手は結構むずかしかったと思います。
日本のamazonのマーケットプライスで販売されている各国盤は、若干、販売価格の差はありますが、それほど離れているわけでなくアメリカとイギリス、ドイツからの輸入では価格差がほとんどないCDも多く見かけます。
しかし、このamazonのマーケットプライスの素晴らしいシステムでも、イタリアやフランス、オランダから直接輸入されるCDは全くと言ってよいほど見かけません。
これらの状況が、少し思いあたることがありました。
家電製品などが海外生産(グローバル化)が進んでおり、どの国も同じ場所で生産しているような状況で最近の輸入盤のCDのプレスは、家電製品と同じようにほとんど同じ場所でプレスされているのかも知れないかも知れないと考えていました。
しかし以前にamazonから購入したCDは、主に輸入盤CDといえども怪しい3流レーベルのNot Now UKやReal Gone Jazz、Enlightenmentなどの廉価盤のCDのボックスであったので、その時点ではほとんどが同じ国でプレスされているという考えには確信を得ることは出来ませんでした。
今回、新たに購入したマイルスディビスのCDのBOXは、間違いなく一流のメーカーが製造したプレスCDです。
そのマイルスのCDが、シンガポール盤で中身のCDのプレスがEU(恐らくドイツあたりでプレスされたものだと思います)でした。
このようなシンガポール盤のCDは、本場のアメリカを含めイギリスやドイツでも全て同じものが販売されているのではないかと考えられます。
特に英語圏のCDは、EU経由の同一の場所で製作されてきているように感じます。
その中でも日本だけはCDを開発した国であって日本国内でCDを独自にプレスされていますが、その他の海外の輸入CDは同一の国でプレスされているのが多いように思います。
世界各国独自にCDをプレスすることが希になってきているような感じがしてなりません。
amazonでアメリカやイギリス、ドイツからといろいろ直接輸入してCDの中身を詳しく調べてみたいと思いますが、予算の関係でとても出来そうにありません。
輸入盤のボックスバーコードやジャケットの印刷は各自の国になっているかもしれませんが、中身のCDは全てEUでプレスされているCDが多いように思われます。
このまま日本でもグローバル思想を続いていくと、近い将来日本もアメリカやイギリスなどと同じようにCDは海外でプレスされるようになる可能性が十分に考えられます。
各国盤のレコードやCDを楽しむことが出来なくなってきている
最近は、グローバル社会が主流となり合理化・効率化されていくにつれて各国の独自のプレスのレコードやCDがなくなりつつあるように思います。
マイルスのMiles Davis: The Original Mono Recordingsを購入して思ったことは、輸入盤CDが輸入国の違いだけであって、各国の独自でプレスをしていないCDばかりになってしまうと輸入盤を購入しいても各国の音の違いを楽しむことが難しくなってきているように感じました。
これは、オーディオファンにとって大変残念なことでもあります。
各国で独自のプレスされるCDがなくなってしまうと、プレスされた国の考えが入った特徴のある音を楽しめなくなってしまうからです。
これでは、オーディオを趣味にするものにとっては
『輸入盤の音の違いをを楽しむ』
というオーディオのもう一つの楽しみが失われてしまってしまいます。
音にこだわりを持っているオーディオファンにとって、輸入盤の音の違いが楽しめないことが残念でしかたありません。
音楽メディアは、各国の独自にプレスされた方が楽しい
グローバル化による合理化で外国のCDなどのメディアのプレスされる場所(国)が、次第に統一されていきつつあります。
最近ではUKのプレスCDが、全くといってもよいぐらい見かけなくなってしまいました。 最先端のポピュラー音楽に産地のイギリスなのにCDを自国でプレスしないのだろうか?と心配になります。
ディジタルなので所詮どこの国でプレスされようが問題ないように思われるかも知れませんが、プレスする場所でその国の人の音の好みが音となってでるので、アーティストやエンジニアの音に対しての想いのようなものが伝わってきます。 できることなら各国のスタジオや工場で独自オーディオシステムでアナログ・でディジタル変換してCDを製作すると、各国盤に様々な音の違いが発生するのでオーディオに各国の輸入盤の音を味わう楽しみが増えることだと思います。
CDのプレスされる場所(国)が同じになることは、各国盤CDの音や音質の違いがなくなくなってしまうので、オーディオファンにとってCDの音の違いを楽しむことができなくなってしまいます。
それだけでなく各国の独自のプレスされなくなると、各国エンジニアたちの音に対してのこだわりや独自の音の向上の技術の競い合うことがないので、結果的にはCD自体の音の発展しなくなってしまう恐れがあります。
ある国の工場のプレスの精度が高くエラーが少ないと解ると、その製造方法を研究したり、 国の違う場所でプレスされたものが音が良いとわかると、そのプレスのエンジニアたちに製造方法をコツなどをヒアリングしたりして、お互いに品質・音質向上のために協力しあい努力できるようになり最終的に品質や音質の向上が期待できます。
また、各自の音楽に対しての音の考え方の違いが出来るので、さまざまな音に対しての考え方が非常に勉強になります。
CDの各国の各自の違いをなくして、全てを共通にしてしまうことが逆に音の発展を阻止しているように思えてなりません。
私は、レコードやCDのプレスは各国で独自にプレスした方が音楽という芸術というものを楽しむ観点から絶対に良いと考えています。