File No.60-6  音・音質の判断の難しさ(6) -コラム-

オーディオで良い音を求めることについて解説しています。

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File No.60 / 06

オーディオで良い音を求めること

どのようなことであれオーディオで自身が良い音を求めることは、オーディオをより深く楽しいものにすると思います。

そもそも良い音を求めなければ、オーディオというものにそれほど魅力を感じることはないでしょう。

自身の愛する音楽を最高の音で再生したいという気持ちが、良い音への追求の第一歩だと考えられます。

良い音を追求する気持ちがなければ、オーディオにそこまで入れ込むオーディオファンなど存在しないでしょう。

良い音へ追求した結果に、好きな音楽の新たな側面を発見したときの嬉しさは格別の喜びにもなります。

オーディオを楽しむことは、音楽芸術を楽しむといいことと変わりありません。

オーディオというものは、良い音、良い音質を求めるという永遠の課題をもった製品です。

オーディオで良い音の追求は、最高の音楽芸術の追及ということに繋がることでしょう。

真面目に良い音を追求したオーディオには、何らかの魅力がある。

真面目に良い音に向き合って理想のオーディオを実現するために努力をして製作されたオーディオには、自身が求める良い音とは関係なく何らかの魅力をもっているように思います。

例えば自身が、ホーン・スピーカーの飛び出すようなボーカルの声が好きでホーン・スピーカーの支持者であっても、真面目に良い音を追求したコンデンサースピーカーの繊細でさわやかな高音に魅力を感じたりするものです。

高音質で圧倒的なワイドレンジ再生する4Wayスピーカーの魅力に虜になっていても、真面目に良い音を追求したシンプルなフルレンジ・スピーカーの素直な良い音に魅力を感じてしまうものも不思議ではありません。

トランジスターアンプの鮮明な音が好だったとしても、真剣に良い音を追求した真空管アンプのあたたかい音質に魅力を認めざる得ない場合もあります。

それがプロ仕様のオーディオアンプの音でも、価格からすると考えられないぐらいクオリティは認めざる得ないでしょう。

どのようなオーディオ機器でも、そこの真面目に製作者が考える少しでも良い音を求める気持ちが、オーディオ製品の音というものなってでてくるものだと思います。

製作者が真面目に追求したオーディオの音が、たとえ自身の考える良い音と乖離していたとしても、その製作者の良い音への考えが見え、大変参考になったり、自信の気づかなかった部分について気づかせてくれたりします。

オーディオで『良い音や良い音質』でもっも重要なのは、真面目に追求していくことだと思います。

どのようなオーディオ製品でも、真面目な良い音への追求した製品には、必ず何らかの魅力があるものです。

真面目に追求したオーディオ製品は、音だけでなく必要以上に部品が熱くならないような対策がされていたり、目に見える部分だけでなく細かな配慮がなされているのが多いように思います。

逆に儲けるだけに製作された不真面目なオーディオ製品には、ゴージャスな見かけ倒しのものが多いように感じられます。

不真面目なオーディオ製品は、中身が不良の多い安物の部品で固められたようなものを海外で安い人件費を使って製作された製品が多く、内容にたいして異常な高額製品であったり、購入してから半年もしないうちに故障したりするのが普通です。

一部の部品や特徴を極端に煽って、音が最も優れているような宣伝しているようなものは信用に値しないでしょう。

また、不真面目なオーディオ製品には故障したときの対応に誠意が欠けているようにも感じられます。

電話が繋がらなかったり、異常に高額な修理費を請求されたり、明らかに製品の設計不良を誤魔化し修理対応にしたりといろいろと問題も多いものです。

自社の販売している製品をただ利益のい道具くらいしか考えていないので、愛着など全くもっていないのだと思います。

一生懸命に真面目に製品を開発すると、製品に愛情がでてくるもので、万が一、製品に不良が発生したとしても、真剣に向き合い対策を最優先にするようになります。

最優先に購入者のユーザーのことを考えるのが、日本が世界に誇るメーカーの伝統であったのですが、現在の日本の企業はグローバルを最優先することのみを重視している感じがあり、ユーザーが求めるサービスや品質は二の次になってしまったように思います。

日本のオーディオの真面目な姿勢の写真
日本のオーディオの真面目な姿勢

現在の日本の大手のオーディオ製品を見ると、製品に対しての真面目な追求や誠実さが欠けているように見えてきます。

もう一度、日本の大手の家電メーカーは、原点に戻ってオーディオ製品を開発に励んでもらいたいものです。

思い込みを排除しなくても良い

自身にとって良い音を良い音質を考えるとき、自身の好きな音楽を最高に再生できる音を基準にするのが良いと思います。

このようなことをいうと本人の好きな音楽への思い込みが入ってしまい、実際の良い音とは離れてしまうのではないかと思われますが、本人の音が良いという思い込みが自身の良い音への基準になることがほとんどです。

自身の基準とする良い音への思い込みがないと、他者が推薦する良い音が気に入らなくても、誰々がいうから間違いないだろうと他人に頼ってオーディオを渡り歩くようになりかねません。

そのようなことがないように、たとえ思い込みであったとしても、自身の好きな音楽を最高に再生してくれる音を基準にして、良い音・良い音質を判断することをオススメします。

しかし、思い込みを排除しなくても良いのですが、他人が良いと思っている良い音で新たに良ものを発見したときには素直に良い部分を認める気持ちが必要です。

他者のシステムが自分が最高と思っていた自己のオーディオよりも優れた部分を発見することは、オーディオに大金を投入したオーディオファンにとって、それを素直に認めることは大変辛いことではあるのですが、どのようなときでも良いものを発見すると、それを認める素直な気持ちが大切だと思います。

そのような素直な気持ちでオーディオに向きあっていかない限り、全てを自己的に考えるようになり、自身のオーディオ・システムの音こそが最高ということになり、他のオーディオの考えや存在を全て否定するようになってしまいます。

それでは、良いもの存在を発見したのに、それを見ようとしないのと一緒で発展がなくなってしまいます。

オーディオは、自身の良い音への思い込みを排除しなくても良いのですが、常に素直な気持ちで接することが重要であり、新たな良い音の存在を発見したら素直に認め、新しく発見したことに喜びを持つことがオーディオの発展に繋がり、オーディオをより深く楽しめるようになるものだと思います。

感性が重要であっても、良いスペックを求めることは重要である。 つづく


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