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CDやDVDを研磨してはいけない
CDやDVDのキズを修正する方法として研磨機にかける方法があります。 これは、CDやDVDの保護層の厚みがある部分を研磨機にかけてキズが付いた部分を削っていくという方法です。
研磨機は一般にも販売されているので個人でも研磨することができますが、高性能な研磨機を使用して研磨する業者も多く存在します。 最近では業務用CD・DVD研磨機を所有している大手のレンタルビデオ店で、自分のCDやDVDを持ち込んで研磨(有料)してもらえるようになっています。
しかし私は、絶対に、
『CDやDVDのキズなどを、研磨機で修復してはいけないと考えています。』研磨機でCDやDVDを修復すると、寿命を大幅に縮めてしまう可能性があるからです。
それでは、研磨機で盤面キズを修復することはどういうものかを考えていきたいと思います。
研磨機で盤面キズを修復すこととは
CDやDVDには、記録層の上に透明の保護層があります。 保護層は最も厚みがある部分で、その厚みで記録層を保護しています。
保護層は、少々のキズがついても読み取れるようになっており、または若干の読み取りエラーが発生してもディジタル的にデータ修正できるようになっているので再生に問題が発生しません。
CD・DVDプレーヤーやドライブのピックアップは、レーザー光があたる記録層の距離が少々変わっても読み取れるようにマージン(余裕)が想定されています。
レーザーが厚みのある保護層を通過して記録層に記録されたデータを読み出す時に、規格(距離)が厳密に設計されていたら僅かなズレで読み出せなくなってしまいます。 盤の反りやプレスの場所の違いで盤の厚みが違っても読み出せるように、規定値に対する余裕(マージン)が想定されています。
研磨機をかけるということは、保護層を少々削り取ってもピックアップの読み取りにマージンがあるので大丈夫だという考えです。
研磨機にかけて盤面のキズを修復する方法は、古くからあり主にCDの修復に利用されていました。 現在は、DVDなども修復できるようになっているようです。
しかし、CDの規格とDVDやブルーレイのなどの規格は大きくことなり、CD発売当初は2層構造という発想はありませんでした。
CDの保護層が約1.2mmあるので少々研磨機にかけても理論的に問題ありませんでしたが、DVDなると保護層は約0.6mmで大変少なくなっているので研磨機にかけると問題が発生しやすくなっています。
DVDで記録層が2層になると、下の層の反射が上の層より少なくなるのでデータの呼び出しがたいへんシビアになってきます。 僅かに保護層を削りとることで、下の層の読みとりが出来なくなってしまう可能性があります。
つまり、1層のDVDの保護層が研磨できる部分のマージン(余裕)は約0.6mmであっても、2層になってくるとシビアになるので研磨して問題が発生しない厚みは遥かに少なくなるということです。
ブルーレイになれば、0.1mmのシールが保護層をして使われているので実質的に研磨はできないと考えられます。
CDについては保護層が約1.2mmありマージンがあるので、研磨機をかけて修復しても大丈夫なように思えるかもしれないですが油断は禁物です。 CDが発売された時代は、DVDという高密度のメディア読み出すことは考えられてなかったのでCDのレーザーピックアップの性能は高密度DVDを読み出すレーザーピックアップの性能より読み出し能力より悪いと考えられます。 CDを研磨するとパソコンのDVDドライブで読み取りができても、オーディオCDプレーヤーで再生ができないCDができてしまうことが発生します。
どちらにしてもCDやDVDのキズを研磨機にかけて修復していると、何れ再生不能になってしまいます。
『研磨機を使用してキズを絶対に修理してはいはいけない』
と考えています。
研磨機でキズを修理できても、後にキズを付けたり盤の微妙な変形でデータの読みとりが不能になる可能性があります。
盤の厚みが薄くなるということは、盤の機械的強度も落ちるので変形しやすくなることも考えられます。
つまり、研磨機での修復は、
『CDやDVDの寿命を、大きく縮める可能性がある』
ということです。
それらのことを考慮の上で、研磨機による修復を行う必要があます。
私は、盤面に深いキズがついて再生不能という致命傷となる前に、ポリマーワックスで保護することをオススメしたいと思います。
レンタルビデオ店の再生不能DVD
レンタルビデオ店でDVDを借りると良く再生不能なDVDに出会います。 再生不能まではいかなくても途中でフリーズして、そこから先ににはいかないDVDも多く存在します、
DVDプレーヤーで再生不能でもパソコンのドライヴでは再生できるDVDもありますが、最近ではパソコンでも途中でフリーズしてしまうのも多いように思います。 これらの再生に問題のあるDVDは、特に人気のある子供用DVDに多いように感じました。
それらの再生に支障のきたすDVDの盤面を確認すると、盤面にキズが全く付いていないものが多くあります。 盤面にキズが付いていないのに再生に支障をきたすことは、普通は考えられないことです。
これはどういうことでしょうか?
恐らくこれらのDVDは、レンタルビデオ店が貸し出したDVDにキズが付くと研磨機にかけてDVDをメンテナンスしていうものだと思います。
レンタルビデオ店に、CDやDVDを有料で研磨するサービスを実施しているので貸し出すレンタルDVDに研磨機をかけているメンテナンスしていることは間違いないでしょう。
全くキズが付いていないのに再生に支障をきたすDVDは、研磨機にかけてメンテナンスを続けていくことで、ピックアップのマージン(余裕)の限界を超えていると考えらます。
また、再生途中でプリーズなどの支障をきたすDVDは、1層部分に記録されているデータは読み込めても、2層部分が読み取れなくなっているものだと思います。
研磨機にかけてキズを修復を続けたきた最終的な結果が、レンタルDVDの状態だと考えられ、研磨機にかけてDVDなどの光学メディアのキズを修復することが、大変な問題があることが証明されているといえます。
研磨機をかけていくと最終的には
『CDやDVDを壊してしまう』
ことになります。
私は、過酷な環境で使用するレンタルDVDなどプロの現場にポリマーワックスを使用することを検討していただきたいと思っています。 最初の段階でポリマーワックスでコーティングしておくと、キズが付いても致命傷になるキズはほとんど付くことがないので、DVDなどのメディアの耐久性を大幅に向上させることができます。
研磨機でかけるメンテナンスの手間のコストも必要なくなるので、大幅なコスト削減につながるからです。
レンタルDVDや過酷な環境でDVDを使用する場合は、一度ポリマーワックスをご検討されることをオススメいたします。