File No.44-4 20年前の日本製おもちゃのスピーカーの実力を検証する! -スピーカー-

昔のミニコンポのスピーカーの音について感想を述べています。

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File No.44 / 04

昔のミニコンポのスピーカーの音の感想

昔のミニコンポのスピーカーの音の感じは、いかがでしたでしょうか? 昔のミニコンポのおもちゃレベルのスピーカーの音は、信じられないぐらい良かったのではないかと思います。

私は、昔のミニコンポのスピーカーの音は良かったという記憶はあったものの、正直、あまりにも音質の良さに驚かされました。 普通であったら音が良いと思ったものでも、20年も時間が経過するといろいろ発展するので、現在ではレトロ的な存在であるだけでほとんど通用しません。 しかし、昔のミニコンポのスピカーは、現在発売されている小型スピーカーよりも遥かに音が良いように感じられました。

私自身の感想は、このミニコンポのスピーカーの音が決して全てに最高の音質とは思いませんでしたが、1980年代のミニコンポ用のスピーカーは、想像以上に良い音がすると思いました。

以前の私の『昔のミニコンポの音が良い』という記憶が間違いでないことが、今回の視聴によって確信にかわりました。

どちらかというとハリボテのようなミニコンポのスピーカーで、これだけ素晴らしい音が再生できるということは、1980年代の日本のオーディオ技術の高さをあらためて痛感させられました。

それらのことを踏まえるとはじめてオーディオを購入する初心者の方の今日の状況は、あまり好ましくないように思います。

現在の小型のオーディオコンポーネントの音は、低音をブーストさせて低音感を増強している感じがあり、小型ウーハーを無理やり低音をだそうとしても汚い低音という量感が加わるぐらいで本質的に良い音には程遠いように感じます。

低音が膨らんで音像がぼやけた音には、少しも良い意印象を感じませんでした。

このようなブーストされた低音は、リズム系のDJ音楽などは良い感じかも知れませんが、普通のポピュラー音楽などを聴くと、ブーストされた低音が中高音に被ってくるために全体の音を濁らせるので、音像の立体感を奪ってしまい大変音抜けが悪くなってしまいます。

音抜けの悪い音は、1980年代のオーディオでは大変嫌われており当時のミニコンポでも低音は締まって音抜けが良い製品が多かったと思います。

しかし、現在では皮肉なことに低音がブーストさせた不鮮明な音が流行しているように感じられます。

このような音で、今のオーディオファンは本当に満足できるのだろうか?といつも思ってしまいます。

もしかすれば、自分自身の音の感性が自体が時代遅れなのかもしれませんが、立体感のある音抜けが良い音を好まない人はいるのだろうか?と逆に考えてしまいます。

そこまで現在のオーディオの音、特に小型オーディオの音は、私には音が悪くなってきているように感じられました。

もし現在の小型のオーディオの音が、今回視聴した昔のミニコンポのスピーカーの音であれば、現在のオーディオの音に不満はなかっただろうと思います。

そして、最初に購入した小型オーディオの音が昔のミニコンポのスピーカーのような音であれば、その音の満足できない部分を補うようにアップグレードしていけば、上級のオーディオファンになり、よりオーディオというものの楽しみを感じられるようになるのではないかと考えます。

今の小型コンポーネントの音では、最初からいびつなバランスなので、何が良い音であるかわからなくなってしまうので、本当に良いオーディオというものがわからなくしてしまうのではないかと心配しております。

このままでは、現在の初心者のオーディオファンの方が、最初に購入するオーディオがいびつなバランスの音なので、本当のオーディオの楽しさなど理解することが出来ず、高級な単品オーディオなど必要性を感じれなくなったり、高価なオーディオというのものが胡散臭く感じたてきて、今後はヘッドホンの音でだけで十分であるというじたいになりかねません。

これは残念ではありますが、現在オーディオに入門者にふりかかってくる現実ではないでしょうか。

現在の小型オーディオに優れたバランスの音を持つものが少ないので、最近のオーディオに興味をもっているオーディオ初心者の方の現状が、あまりにも可哀想に感じてしまいます。

1980年代のという20年以上も前に発売されたスピーカーの音から考えると、現在のスピーカーは全くといっても良いぐらい進化していないように感じました。

このようなこと原因になっているのは、1990以降のグローバル化にともない多数の日本のオーディオメーカーが、1980年代に備わっていたオーディオの技術やノウハウを全て放棄してしまったのが原因だと思考えられます。

オーディオファンにとって、本当に残念で寂しい限りです。

20年前のミニコンポのスピーカーを購入して良いと思ったこと。

20年前のミニコンポのスピーカーを視聴していると、

 

『もっとハイエンドまで伸びて欲しい!』

   

『中高音の解像度を上げて、ボーカルにより鮮明さが欲しい!』

   

『全体の輪郭をもっとシャープであって欲しい!』

   

『楽器の響きをもっとリアルに美しく・・』

 

『ベースに、もっと馬力が欲しい!』

 

などと音が流れてくるスピーカーの前でいろいろと考えにふけります。

この昔のミニコンポのスピーカーの音には不満ばかり存在して、全く使えないスピーカーのではないかと思われそうですが、全く反対の意味合いがあります。

このミニコンポのスピーカーの前で不満を考えるということは、ある意味このスピーカーの音を認めているからだといえます。

20年前のミニコンポ用スピーカー Victor DC-5500の写真と説明
20年前のミニコンポ用スピーカーは、最高級スピーカーに通じるところがある

この20年前のハリボテともいえるミニコンポのスピーカーからでも、高級スピーカーの良質な音に通じるものを感じてしまいます。

このスピーカーの不満を解消することで、上級で良質なスピーカーの音を容易に想像することができるようになります。

これは、大変素晴らしいように思います。

なぜならば最近の小型スピーカーの低音がブーストされた音からでは、上質な高級スピーカーの音とは大きくかけ離れているいる為に、上級で良質なスピーカーの音など全く想像ができないからです。

低音がブーストされたいびつな音では、音に何を求めて良いのかすら想像出来ません。

このことは、パソコンのスピーカーを視聴することを考えると良くわかると思います。

良質なパソコンのスピーカーであれば、かなり良質な音が再生されるのですが、その音から大型の良質のスピーカーの音を想像が出来ないということです。

しかし、この20年前のミニコンポのスピーカーの再生される音の中で不満のある部分から、大型の良質のスピーカーの音であったらもっと良いのだろうなどと想像することができます。

こんな20年前のハリボテともいえるミニコンポのスピーカーからでも、大型の良質なスピーカーの音の要素をもっていることが、このスピーカーの能力というものが、どれだけ優れているのか理解できるのではないかと思います。

この20年前のミニコンポのスピーカー音であったら、その不満部分から、自分自身が求めている音というものがはっきりと出来上がってきます。

このミニコンポのスピーカーの音を参考にして、

  

『次にどのような音のスピーカーを求めたら良いのか』

  

と次の求めるスピーカーを選定する時に大変役立たせることが出来ます。

  

また、このミニコンポのスピーカーの音を参考にして

     

『スピーカーを自作すれば』

  

大変良質な音のスピーカー製作することができると思います。

20年前のミニコンポのスピーカーの音から、いろいろと想像することで、自分が求めていた音はどのようなものであるかというものが、改めて確証することが出来たので、今回、このミニコンポのスピーカーを購入して良かったと思いました。

グローバル志向主義がオーディオの品質・音質を悪くした。 つづく


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