File No.5-4 ようこそオーディオの世界へ! -コラム-

オーディオの世界(4)

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私が考える良いオーディオ

オーディオ製品に限らず製品といわれるものには、必ず人の気持ちが製品に入ってきます。

良い製品とは、少しでも良いものを製作したい販売したいという気持ちが入った製品だと思います。

オーディオ製品は、良い音を目指して追求する製品です。

このようなことをいうとビジネスは利益を追求するが目的で、そんな甘い物ではない反論されそうです。 しかし、ビジネスには必ずそれを購入する消費者がおり、購入する消費者がいて初めでビジネス成立するともいえます。

ビジネスについていろいろな考えはあると思いますが、その消費者を満足させることがビジネスにとって正攻法で、長くビジネスを展開する重要な要素だと思います。

それにはビジネスを展開する者にとって、消費者を満足させるために日々の努力が必要です。

オーディオ製品では、良い製品を開発して販売するメーカーこそが良いオーディオといえると思います。

オーディオ製品でよい製品とは、良い音の追求はもとより良い品質、良い部品なども重要なファクターになります。 もちろん、品質を維持しながらコストダウンや音に良い思われる新しいアイデアを挿入することなども大変大切な要素です。

ここで良いオーディオを、少しの例を上げて説明してみようと思います。

良いアンプ1の内部写真
普及帯のアンプ内部写真

昔のアンプの写真になりますが、両方とも大手の家電メーカーのアンプです。

左のアンプは、かつて日本で最も技術力のあったオーディオメーカー製のアンプで、販売価格が12万円ぐらいだったと思います。 最高級アンプに匹敵するぐらいの重量級シャーシを搭載し、大型トランスを2個使用して 電源を安定させています。 技術者の意気込みを感じさせるオーディオ・アンプです。

右のアンプの販売価格は、10万円しなかったと思います。 大型2トランス、銅メッキシャーシなど高級品オーディオに迫る意欲作です。

これらのアンプは、大変重く仕上がっています。 オーディオは重量だけでは良くならないと言う人もいますが、音と追求していくとふらつかない電源が重要になり、良いオーディオを追求すればするほど必然と重量が大きくなっていくものだと思います。

良いアンプの2内部写真
高級アンプの内部写真

こちらは、日本の高級オーディオ専門メーカーの最高級プリアンプとそのメーカーの最も低価格だったセパレートアンプのパワーアンプの内部写真です。

左側のプリアンプを初めて見た時の感動は今でも忘れません。 このアンプは、見た目も大変ゴージャスでパネルなどがすごく丁寧に作られおり、さすが高級アンプといえる美しさをもっています。

私がこのプリアンプに最も感動したのは、外観ではなく中身でした。 ここまで、内部を丁寧に仕上げたオーディオメーカーはそれまでなかったと思います。 アンプを完全ユニット化してアルミハウジングに収納しており、中身が大変美しいアンプです。 アンプ内部にには配線の引き回しもなく。各部品は熱暴走しないように間隔があいていました。 大変高価なアンプでしたが、本当に欲しいと思いました。

となりは、このアンプメーカーでは低価格になるセパレートのA級パワーアンプです。 セパレートアンプの中では低価格な部類のほうですが、完全モノラル・コンストラクション(左右独立)させてあり、最高級パワーアンプに匹敵する出来栄えに感動しました。

高級品は高級品に匹敵する品位とクオリティがあり、普及品でも高級品に迫る熱意が感じさせられるオーディオです。

良いレコードプレーヤーの写真
レコードプレーヤーの説明用写真

左のレコードプレーヤーは、日本の総合楽器メーカーが発売したレコードプレーヤーです。 現在では、なくなってしまいましたが本格的なダイレクトドライヴのレコードプレーヤーです。 当時、10万円以上もする大変高価なレコードプレーヤーでしたが、現在このクオリティのレコードプレーヤーと同等のクオリティで製作すると100万円以上するかも知れません。

真ん中は、ダイレクトドライヴのターンテーブルを単体で販売された製品です。 このようにメインの部品を単体で発売できるオーディオメーカーは、製品のクオリティに自身があったと想像できます。

右の縦型のレコードプレーヤーは、リニアトラッキング・アームを採用しています。 ユニークで難しい縦型のレコードプレーヤーに挑戦したメーカーのプライドが伝わってきます。

良いスピーカーの写真
いろいろなスピーカーの写真

左のスピーカーは、ベリリウム・ドーム型のツイーターとミッドレンジとカーボンラミネート製のウーハーを採用しています。 新素材を応用して新しいスピーカーのあり方を追求した熱意を感じます。

左中央のスピーカーは、平面駆動型のスピーカーです。 大変ユニークなアイデアを実現したことの感動します。 私自身は、このスピーカーの音は好きではありませんでしたが、良い音を追求したメーカーの姿勢を評価したいと思います。

右中央は、各メーカーがオリジナルで製作したユニットです。 真剣に音を追求する姿勢があれば、ユニットを自社開発したくなるのが普通です。 今のように安価な海外製造ユニットを採用しているようでは、本当の良いスピーカーは製作できないと思います。

右のスピーカーは、世界最大の家電メーカーの製作したスピーカーです。 大手のメーカーは大手なりに、他社では開発できない製品にチャレンジして出来上がったスピーカーのかたちだと思います。 このスピーカーを製作した人たちの情熱と熱意が伝わってきます。

以上が、私が考える良いオーディオの少しの一例です。 例に示したオーディオが、私自身が考える良い音と言うものではなく、これらは良いオーディオの説明の為に適当にピックアップして参考にさせていただいたオーディオになります。

良い音のオーディオを作ろうという製作者の情熱や熱意というエネルギーが感じれるのではないでしょうか。

良いオーディオは、決して音だけで語られるものではありません。

良いオーディオを製作しようとして真剣に努力して製品になったもを良いオーディオといえます。 その結果、成果として『良い音』ができるのではないでしょうか?

その為には、良い部品の採用や自社のオリジナル部品の製造などが必要になってくるものだと思います。

オーディオ製品をすべてを外注しているようでは、本質的な良いオーディオの製作は出来ないのではないでしょうか。

本来の良い製品を製作に力を入れなければならないのに、イメージ戦略や口コミ周りの操作などばかりが重視するようになってしまいます。

オーディオメーカーは、

 

『私たちはこれだけの良いオーディオ製品を製作した』

と堂々といえる製品を製作してもらいたいと思っています。

そうすれば、必ずオーディオはより良く発展していくことは間違いありません。

オーディオファンにとって、最も望むことではないでしょうか。

オーディオメーカーは、人に愛される製品を製作することが使命だと思います。

                          おわり

                         



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