File No.59 / 03
2Wayスピーカー(2ウェイスピーカー)
2Wayスピーカーとはツーウェイという名称のとうり全帯域用を高音用のツイーターと低音用のウーファーと2つのスピーカーユニットで高音と低音に分割して再生するスピーカーのことを言います。
2Wayスピーカーは、低音と高音を2つのユニットがあるスピーカーシステムでフルレンジスピーカーに続いてシンプルな構成のスピーカーになります。

高音をツィーターユニットと低音のウーハーユニットで分割することで再生レンジが拡大することができるので、フルレンジスピーカーよりも再生レンジが拡大することができます。
2Wayスピーカーは、低音から高音までバランスの良いスピーカーが製作が容易なのと比較的安価に製作できるということで、最近のオーディオでは2Wayスピーカーが主流になっています。
ツィーターユニットとウーハーユニットは、能率が違い為にレベルを合わす必要があります。
分割する周波数を調整する必要があるのでツィーターは余分な低音部分をカットする必要があり、ウーハー余分な高音部分をカットする必要があるので基本的にネットワークが必要になります。
全くネットワークなしで2Wayスピーカーを製作できないこともありませんが、低音と高音のかぶりが発生するので音が濁ってしまいます。
ツィーターユニットとウーハーユニットを極限まで能率を調整することでネットワークなしの2Wayスピーカーを製作できないこともないとは思いますが、開発コストも非常に上がると考えられるので現実的には難しいと思います。
ネットワークを使用することは位相がずれるので、位相特性はフルレンジに比べて少し悪くなります。
音源が2つになるので音の繋がりが重要になり、ユニットの音色の違いに気オ使う必要がありますが、3Wayスピーカー以上のスピーカーよりも音色の違いはシビアではないように思います。
スピーカーのタイプは、バスレフ型と密閉型が考えられますが、現在発売されているのはバスレフ型が圧倒的に多いです。
バスレフ型と密閉型の音の違いはフルレンジスピーカーと同様に、バスレフ型は低音が量感が強化されたような音質で、密閉型は素直な低音が再生されます。
ツイーターユニットはコーン型とドーム型、ホーン型がありますが、ほとんどの2Wayスピーカーにはドーム型が採用されています。
低音の再生レンジを拡大するためにウーハー口径を大きくすれば良いのですが、コーンの口径を大きくしすぎると高音とのバランスが崩れるのであまり大きくすることはできません。
高音再生用のツイーターユニットですが、2Wayスピーカーでは3Wayスピーカーのような高音専用ではなく、中音を中心に高音再生域を伸ばしたもので、特に声の領域の再生がたいへん重要になってきます。
2Wayスピーカーは、フルレンジスピーカーに続き構造がシンプルでフルレンジスピーカーよりも再生レンジが拡大できるので、非常に多く生産されており、製品の良し悪しはピンからキリまで存在します。
品質のよい良く出来た2Wayスピーカーは、バランスが良く素晴らしい音を再生します。

本質的な良い音質を2Wayスピーカーも、フルレンジスピーカーと同じく大きなサイズのエンクロージャーが必要になります。
残念ながら現在販売されている2Wayスピーカーは、小型の2Wayスピーカーがほとんどです。
小型の2Wayスピーカーには、良い音を求める上では限界を感じえません。
価格的に高級であるかないかといっているのではなく本格的に良い2Wayスピーカーは、キャビネットの大きさと重量が重要になります。
小型の2Wayスピーカーが非常に高価に販売されているのを見ると寂しくなります。
高価な価格で小型の2Wayスピーカーを販売するなら、もっとキャビネットを大きくしてスピーカーユニットをマウントしないのだろうと思ってしまいます。

2Wayスピーカーは、基本的に失敗の少ないスピーカーなのですが、低音をブーストさせることで低音の量感を無理やり出すようなバランスのスピーカーは、低音が過多によって音が濁るので長時間使用すると直ぐに飽きがきて、低音の量感が耳障りになるので注意が必要です。 (アマチュアの音楽製作用のモニタースピーカーに多い)
○メリット
比較的位相特性の良い素直な音が再生できる
高音から低音までバランスの良いスピーカーが多い
高音と低音のユニットに分かれているので再生レンジが広い
フルレンジスピーカーより低音が充実する
比較的失敗のがすくない
●デメリット
高音と低音のバランスが必要で、低音がブーストしたようなバランスの悪いものがある (音楽製作用に発売されているモニタースピーカーの中に極端に低音を強調したものがある。)
音質の良いものは、キャビネットが大きく高価である
小型のタイプのものなかには極端に高価の製品があるが、サイズ以上には期待できない
音楽ソースによればハイとローが、もう少し欲しく思うときがある
