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Y社の新しく発売されたスピーカーに思ったこと
Y社の新しく発売されたスピーカーの名称がNS-5000ということでいろいろと気になるとことがありました。
NS-1000番台と名乗るスピーカーでありながら、NS-5000にはベリリウムのハードドーム・ツィーターやハードドーム・スコーカーが採用されていませんでした。
『これには正直、驚かされました。』
なぜなら、ベリリウムドーム・ツィーターやスコーカーはNS1000から始まりNS1000シリーズの特徴として、何十年も採用されてきた伝統だからです。

Y社がNS1000シリーズを製造終了してから、かなりの時間が経過したとはいえ、Y社の新しいスピーカーにY社のNS1000シリーズ、高級スピーカー特徴であったベリリウムドーム・ツィーターやスコーカーを新しく登場したNS-5000に採用していないことが不思議なぐらいです。
また、Y社の高級スピーカーは、密閉型スピーカーを得意とすしていたのですが、NS-5000は背面ポートのバスレフ型スピーカーになっています。
かつてのY社の技術者が高級スピーカーに密閉型を好んだのは、密閉型の素直な低音を好み、低音の量感得られるが低音に癖があるバスレフ型のを嫌ったからだと思います。
そのことから以前のNS-1000、NS-1000M、NS-2000、NS-1000X、NSX-10000の高級スピーカーの全てか密閉型スピーカーになっています。
NS-5000がバスレフ型スピーカーになっているということは、私には想像すらできませんでした。
以上のことからNS-5000は、NS-1000の技術を継承した発展型ではないと思います。
このNS-5000では
『NS-1000からの進化した音は、期待できないだろう!』
と思いました。
Y社の新しく発売されたスピーカーの音(オーディオセッション大阪2016)
オーディオセッション大阪2016のオーディオショウでY社の新しく発売されたNS-5000のスピーカーの音を視聴することができました。
NS-5000の音の感想に関しては、あくまでも私自身の個人的なものになりますので、意見の相違もあると思います。参考程度にお考えください。
▼オーディオセッション大阪2016でのNS-5000(1)

Y社の新しく発売されたスピーカーNS-5000は、どのような音楽ソースを再生しても透明度が高くスッキリとした音で再生されるように思いました。
ピアノなどの音では、厚みの表現よりも透明感のあるスッキリとた音で再生されます。
ボーカルは、非常に透明感が際立って聴こえる感じがあります。
音楽を透明感のある音で聴かせるのが、このスピーカーの特徴なのかも知れません。
低音の量感とコントラストと解像度は、少し甘い感じがあります。
なぜか分かりませんが、現在センターキャップのないウーファーが流行っているようですが、センターキャップのないウーファーは、低音のコントラストが弱いような癖があるような気がして私はあまり好みではありません。
▼大阪ハイエンド・オーディオショウでのNS-5000(2)
NS-5000の音楽を透明感のある音で聴かせるのは良いのですが、音に深みのようなものが足りないように思え音楽の表現がもうひとつ欲しいように感じられました。
NS-5000は、透明感のあるスッキリとした音があっている音楽では素晴らしい表現で再生されるかもしれませんが、厚みの必要とする音楽ではNS-5000のスッキリ感が物足りなさがあるように思います。
NS-5000の音を言葉で表現するのは難しいのですが、どこか無機的な音のように聴こえ、音に温度のようなものが感じられないような気がしました。
NS-5000は、少し音楽ソースを選ぶ感じのあるスピーカーのように思われます。
NS-5000の音から考えると、以前のNSX-10000の音とは全く別の系統のスピーカーのように思いました。