File No.23-3 ついに日本製の光記録メディアがなくなってしまうのか!(3)  -その他-

光記録メディアの収益性低下についての理由について解説しています。

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光記録メディアの収益性低下について

近年のハードディスクの大容量化、クラウドの普及などにより光記録メディア製品の市場が縮小が進むとともに、原材料価格の高騰等の影響が大きくなり収益背が見込めなくなった理由で市場を撤退することを決定したそうです。

光記録メディアの収益悪化の原因を原材料価格の高騰等の影響などの要因だけを考えることはできるだろうか?

私は、ここ10年ぐらい太陽誘電の光記録メディアを使用し状況を見てきました。

光記録メディアの外部パッケージには、

  

『信頼の日本製』

     

と書いてあります。

これは、日本製の光記録メディアが少なくなったので、日本で生産している光記録メディアは信頼が高いという意味でしょう。 確かに一定の製品の安定性と信頼は、確保できていたように思います。

しかし、ここ10年来、光記録メディアに対して品質を上げる努力をしてきただろうか?と疑問になります。

太陽誘電がCD-Rを世界で初めで開発した当初は、他のメーカーと品質を争っていたので品質は大幅に向上していった記憶があります。 そのときの国内で生産されていた光記録メディアの品質は他社問わず最高だったと思います。

しかし他のメーカーが光記録メディアをを撤退して以来は、太陽誘電の光記録メディアの品質向上のための長期記録保持などの努力が見られませんでした。

企業レベルでは光記録メディア研究されていたと思いますが、長期記録などの品質を向上させた製品が発表されたことはありませんでした。

太陽誘電の光記録メディアは、『信頼の日本製』と言う言葉におごっていたように思います。

このことは現在、販売店に置かれている『That's』の光記録メディアのDVD-Rを観察するとよくわかります。

また、多数販売されている光記録メディアの特徴がわかるにくかったことも、収益低下の理由と考えられます。

『That's』のDVD-Rには、プリンタブル、ワイドマージンエリアなどいろいろな種類があります。

その中で、一番メジャーなプリンタブルのワイドマージンエリアの50枚入りのものを見ても、種類が多くあり販売価格が大きく違います。

多数の販売されている『That's』のDVD-Rの写真
多数の販売されている『That's』のDVD-Rの写真

オーディオファンで光記録メディアにこだわっている私から見ても、この価格差に何があるのか理解できませんでした。

オーディオファンの光記録メディアにこだわる私に違いが解らないものが、一般のあまりこだわらない人に理解できるとは到底思えません。

普通の人は、光記録メディアの特徴・価格差がわからないので『日本製』のいうのを確認して、一番安いものを選んでいると思います。

恐らく価格に差があるということは、製造ロットによる品質の差によって価格の違いを設定しているものだと思いますが、外観のパッケージからは、それらを見分けることが出来ません。

このような製造ロッドの品質でパッケージを分ける方法は、品質の悪いロッドをつかまされた消費者の信用を大きく損なってしまいます。

 

最近、『That's』の光記録メディアの評価で

     

『日本製だと信頼して買ったのにエラーばかりだった。』

 

というのをよく見かけるようになりました。

 

『海外の光記録メディアでは普通のことがから問題ない』

 

という言い訳は通用しません。

それでは低品質といわれる海外の光記録メディアとしていることは、何も変わりありません。

自社のブランドとして発売する限り、価格に関係なく高品質を維持する必要があると思います。

もし、当たり外れのあるブランドであれば、長期にかけて消費者に信頼性を維持することは不可能です。

私は、すべての『That's』の日本製の光記録メディアに均等な高品質を維持する必要があったと考えます。

それがない限り『信頼の日本製』というのは言葉だけになり日本製という信頼すら損ないかねません。

このような『That's』の光記録メディアに対する考えの甘さが、収益悪化に繋がっていったものだと思います。

企業の収益性を上げるための努力として、少々高価でも長期記録保持や安定した品質の信頼性のある光記録メディアだすなりして、すべてを能力を出し切った上で日本製の光記録メディアの販売を終了を決定を下すのは、さびしいことですが仕方のないことかもしれません。

しかし品質の向上した新しい光記録メディアの販売する努力もなく、ただ単に『信頼の日本製』というだけで販売していては、収益性が悪化するのは当たり前の結果だと思います。

光記録メディアの収益性の悪化の理由は、原材料高騰などの要因よりも消費者に本当に満足できる製品を提供してこなかったことが多くきな原因があると考えられます。

ハードコードだけでは意味がない

光記録メディアの日本製の品質の向上について製造・販売会社からは、ハードコードなどで品質向上させているだろうと反論がありそうですが、品質向上はハードコードだけでは意味がありません。

ハードコートは盤面の傷の保護が目的で記録層の性能が良くなることではありません。

盤面の表面の保護のハードコートだけでは、光記録メディアを求めるものにとって不十分です。

光記録メディア・メーカーは、表面の保護のハードコートだけでなく、本格的に長期記録できる光記録メディアの開発が必要だったと思います。

数100年長期記録保持できる日本製の光記録メディアの開発が成功すれば、光記録メディアの可能性が大きくなったと考えられます。

また、本格的な長期記録保持できる光記録メディアが存在は、機器メーカーなども光記録メディア機器の販売をより拡大させるように思います。

国内生産を終了してしまうと つづく


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