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日本独自仕様
日本の家電製品の中には、海外の仕様に存在しないような、どのように考えても必要のない日本独自の仕様があります。
それは放送B-CAS(ビーキャス)カードという仕様です。
普通に常識的に考えると、なぜ、このような日本独自の仕様にしたのか理解することが出来ません。
なぜなら無料の放送ににも放送B-CAS(ビーキャス)カードが必要になり、地上波ディジタル放送の関連製品を購入するユーザーにとって、メリットといえるものが全く感じられないからです。
地上波ディジタル放送を視聴するのに技術的にB-CAS(ビーキャス)カードが、必要になるということは考えることは出来ません。
今回は、このような日本独自の必要のない仕様について考えていき、現在の日本の製品の不都合な部分を見ていきたいと思います。
放送B-CAS(ビーキャス)カードとは
テレビ放送が、アナログ放送から地上波ディジタル放送に変更されたのとともに、テレビやビデオレコーダーの機器にカードが付属するようになりました。
赤や青、黄色、オレンジなどのさまざまなカードがあります。

なぜ、このようなカードが必要になるのでしょうか?
日本国内のテレビ放送が、アナログ放送から地上波ディジタル放送に変更されたときにテレビ放送にスクランブル(暗号化)されるようになりました。
このスクランブル(暗号化)された信号を正常な信号に戻し視聴できるようにするための鍵(キー)に必要になるのが、放送B-CAS(ビーキャス)カードです。
アナログ放送の時代には、テレビ機器にはB-CAS(ビーキャス)カードという特殊なものはありませんでした。
アナログ放送の時代でもスクランブル(暗号化)された放送は、有料衛星放送などで存在しましたが、無料放送に採用されたことはありませんでした。
そもそも有料放送ならともかく、地上波ディジタル放送にスクランブルをかける必要性があるのだろうか?という素朴な疑問がでてきます。
無料放送には、スクランブル(暗号化)しないで、そのままの放送した方が無駄がないように思います。
放送B-CASカードが必要な機器は大変不便です。
普通なら必要のないものを使わなければならないのは、機器を使用するものにとって不便です。
アナログ放送に馴染んでいた人が、新しくディジタル放送機器を購入すると放送B-CASカードを差し込むことが理解できないかもしれません。

無料放送を見るためにわざわざ放送B-CASカードが必要という仕様というものが、放送B-CASカードを販売している企業やNHK以外で素晴らしいと考えている人がいるものかが知りたいものです。
放送B-CASカードという仕様は、新品の機器だけでなく中古の機器の購入するときにも大変不便なものです。
中古で販売されている機器に放送B-CASカードが付属していなければ、別途に放送B-CASカード購入しなければならないのでその分の中古機器に価格の上乗せが必要になってきます。
安価に購入したテ中古のレビ機器に放送B-CASカードが付いてなければ、別途にわざわざ2000円も出費して放送B-CASカードを購入しなければならないことにも大変抵抗があります。
このような日本独自の放送B-CASカードは、テレビ機器購入者のことを全く考えていないメリットのない本当に不便な仕様ではないかと思います。