File No.32-2  Technics(テク二クス)の復活について(2) -コラム-

Technics(テク二クス)の復活における『隣の花は赤い』、H社の存在のについて解説しています。

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隣の芝は青い(隣の花は赤い)H社の存在

今回のP社Technicsの復活は、少なからず隣の芝は青い(隣の花は赤い)という意味合いがあるように思います。

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隣の芝は青い(隣の花は赤い)とは、隣の花は赤いとは、他人のものは何でもよく見えて、うらやましく思うことのたとえていることわざです。

1990年を過ぎた辺りから日本の大手の家電機器メーカーが、品質の高い本格的なオーディオの製造・販売を一切の販売を打ち切った後に、海外のH社が勢力を伸ばし、各オーディオメーカーを吸収していって、短い期間で年間5000億円以上の売上を有するまで成長しました。

P社のオーディオブランドTechnicsの復活は、日本の家電機器メーカーが捨て去ったオーディオを拾い年間5000億円以上の売上を上げるまでに成長したH社の存在はたいへん大きかったように思います。

H社の扱うオーディオの写真(1)
H社の扱うオーディオ機器(1)

H社がオーディオ市場で活躍する前は、P社にはオーディオブランドの『Technics』というものがあったので、オーディオを開発する力、販売する能力は、遥かに上回る実力をもっていたので、H社のオーディオの成功は、P社にとって悔しい思いをしたことでしょう。

今回のP社のオーディオブランドTechnicsの復活は、H社のオーディオの業績にかなり影響されたと思います。

隣の芝は青い(隣の花は赤い)という存在のH社でありますが、P社のオーディオブランド『Technics』を復活させて、本格的なTechnicsオーディオの実力で、H社もうらやましがるようなオーディオの存在になる必要があります。

時間はかかると思いますが、オーディオを地道に研究・開発していけば必ず『Technics』は、H社に追いつける、あるいはそれ以上の存在になっていくと思います。

海外のH社のオーディオでの業績とは

1990年以降にP社が、グローバル化を推進へ向かい海外で生産することが重視してから、P社(旧M社)が国内に有していた品質の高い本格的なオーディオの製造できる工場は閉鎖され、多くのTechnicsのオーディオの技術者たちは、他の部門に配置されたりあるいはリストラされてしまいました。

このような状況は、P社に限らず日本の大手の家電機器メーカーの全てにいえることです。

日本の大手の家電メーカーが相次いで、高品質のオーディオを撤退する中で登場してきたのが、海外のオーディオ会社、投資会社?H社です。

日本の大手家電メーカーが負債と考えていたオーディオ部門を、逆にオーディオの重要性を見通したのが海外のH社だったのです。

H社の扱うオーディオの写真(2)
H社の扱うオーディオ機器(2)

H社からすればオーディオの製作の長い歴史とノウハウをもっている日本の企業が、オーディオをやめてしまったことが、たいへんなチャンスだったと思います。

1980年時点で日本のオーディオは、品質や価格など世界一優秀でした。 そのレベルが高く、世界のオーディオの企業が追いつけないところまで達していました。 海外の会社が自社でオーディオを生産して、日本の企業のオーディオに対抗することはコスト的に不可能な状態でした。

この状態で恐らく日本の家電メーカーが、オーディオ事業を縮小していっても、継続していれば、現在ではインターネットの普及もあり、日本のオーディオが世界を制覇し、他のオーディオが存続しにくかったと思います。

それだけオーディオの製造・開発が優れていた日本の大手の家電メーカーが、何十年も研究してきたオーディオの製造をあっさりとやめてしまったので、H社がオーディオで活躍できるようになりました。

日本の大手の家電メーカーが高品質オーディオを製造・販売を継続していたなら、今のH社は存在しなかったと思います。

あるいは存在しても、H社が現在のように巨大企業になることはなかったでしょう。

日本の大手の家電メーカーは、オーディオに潜在的な大きな市場の存在することに気が付かなかったのが不思議です。 当時は、ITや携帯電話に大きな市場を見ていたのだと思います。

また、日本の大手の家電メーカーは、製品の品質よりも量産を追求しグローバル化することが大切だったように思います。

日本の大手の家電メーカーが高品質なオーディオ機器を製造しなくなったところに、その市場が大きく空いていたところに、H社のオーディオが入ってきた感じで、日本の家電メーカーに1980年のオーディオ機器を製作する技術が少しでも残っていたら、H社のオーディオは、ここまで大きな売上を上げることはできなかったと思います。

もはやH社の存在は、P社が無視できないぐらいに巨大に成長しました。

Technicsのオーディオの思い出 つづく


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