>File No.32-6  Technics(テク二クス)の復活について(6) -コラム-

復活したTechnicsの最高級オーディオの音について解説しています。

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復活したTechnicsの最高級オーディオの音

最高級の復活したTechnicsの音についての感想です。

アンプとスピーカーのセットでの音の判断なので単品の音については、正確にはわかりかねますので、ご了承おねがいいたします。

復活したTechnicsの最高級オーディオの音は、全体に透明度の高い非常にクリアーな音質だと思います。

ピアノの高音部の鍵盤の音がガラスのように、たいへんクリアーな音で響き、この音のクリアーさは素晴らしいものがあります。

しかし、ディジタルアンプの音の特徴というか、全体にクリアー音質なのですが、音に温度をあまり感じさせません。

音に温度を感じないということは、音に血が通っていないということです。

このことは、説明するのがたいへん難しいのですが、長い間オーディオを趣味にしていると、良い音以上にアーティストのもつ音の熱気、音の温度までも求めてしまいます。

スピーカーは、中高域は透明度が高くクリアーな音質です。 低音の再生に16cmのウーハーを4本を使用して低音を強化しているのようですが、大型ウーハーで再生される音よりも超低音の部分に余裕が不足しているように思いました。

小気味の良い反応の良い低音を楽しむことはできるのですが、選曲によれば低音の不足を感じてしまいます。

トータル的にTechnicsブランドの最高級オーディオが再生する音ということを考えると、少し物足りなさは否めない感じがしました。

まだ復活したTechnicsのオーディオは、誕生したばかりの赤ん坊の状態だと考えられます。

今後のTechnicsのオーディオに期待していきたいと思います。

新しく発表されたTechnicsのターンテーブル

この復活したTechnicsの新しいターンテーブルにつて考えればならないことは、この新しいターンテーブルは、かつての評判の高かったターンテーブルのTechnics SL-1200の技術やノウハウを引き継いだものではないということです。

新しくTechnicsから発表されたターンテーブルの写真
新しくTechnicsから発表されたターンテーブル

このことは、たいへん重要な意味をもちます。

Technicsがオーディオを復活する以前のTechnicsの製品で、最も長く販売されて残っていたのがターンテーブルのTechnics SL-1200のシリーズです。

これは、DJで使用するダイレクトドライヴのターンテーブルが必要だったので、DJ仕様ターンテーブルのTechnics SL-1200が長く販売が継続されてきました。

オーディオ仕様のターンテーブルの為に、Technics SL-1200が残存していたのではありません。

オーディオのTechnicsの存在は、完全に消滅してから、すでに10年以上が経過しています。

かつてのTechnicsのオーディオ開発技術者はすでに存在していなく、かつてのTechnicsのオーディオの技術的なノウハウは継承されず皆無に等しい状態です。

Technics SL-1200MK4の写真
Technics SL-1200MK4

これらはP社に限らず日本の大手の家電機器メーカーの全てにいえることで、1990年を過ぎたあたりから、高品質なオーディオというものを軽視してきた所以のことです。

これらのことは前にも掲載していますが、日本のオーディオが空洞になったときに、その穴埋めのように海外のH社が参入して、H社がオーディオで快進撃をしたことは、日本の大手の家電機器メーカーには衝撃的だったことだと思います。

まさか切り捨てたオーディオでH社が年間5000億円以上の売上を獲得できるとは、日本の大手の家電機器メーカーには想像すらできなかったことでしょう。

新しくTechnicsというオーディオブランドを復活させたことには、H社のオーディオでの快進撃が少なからず影響があったように思います。

かつてのTechnicsには、精度の良いダイレクトドライブのターンテーブルを非常にリーズナブルの価格で製造する技術やノウハウをもっていましたが、その技術が復活したTechnicsに継承されることはありませんでした。

今回の発表されたダイレクトドライブのターンテーブルは、オーディオの名機のTechnics SL-1200の製造技術やノウハウを継承されたものではなく、全く新しいTechnicsのターンテーブルが登場したと考えた方が良いと思います。

新たに設計されたダイレクトドライヴ用のモーターの写真
新たに設計されたダイレクトドライヴ用のモーター

このことは、新しいTechnicsのターンテーブルの価格が発表されたときにわかることだと思います。

新しいTechnicsのターンテーブルの価格が、非常に高い価格を設定しているターンテーブルだったら、Technics SL-1200を製造技術やノウハウは継承されたものではないということになります。

私は、新しく発表されたTechnicsのダイレクトドライヴのターンテーブルの価格が、数万円というリーズナブルの設定され、自分の推測を大きく裏切ることを期待しています。

もし、このTechnicsのターンテーブルの価格設定が、数万円であれば私の推測が大きく間違ったことになりますので、ここでお詫び申し上げます。

私は、オーディオのことを考えると自分の推測が大きく間違っていることを望みます。

さすがTechnicsのオーディオは、他の製品と違い本当に凄いと思えるものに出会いたいものです。

何れにしても新しく発売されるTechnicsのダイレクトドライヴのターンテーブルに、大いに期待したいと思います。

オーディオは、簡単ではない。 つづく


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