File No.61-5 真空管オーディオアンプについて(5) -アンプ-

真空管マイクロフォンについて解説しています。

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File No.61 / 05

真空管マイクロフォン

真空管増幅装置という大きな発明によって電子機器によって記録が可能になり、音楽芸術に大きく貢献しました。

真空管マイクロフォンの歴史は古く、現在でもビンテージマイクとして、プロの音楽家に真空管マイクは愛用されています。

優れた真空管マイクロフォンで歌を録音すると、音の線が細くならなく、柔らかく滑らかな音で録音できます。

非常にオープン(音ヌケが良く)で声に艶がのり、大変魅力的な音になるので、プロの歌手あるいは録音技術者には愛用の真空管マイクロフォンを数個以上所有しているものです。

真空管式コンデンサー・マイクロフォンの写真
真空管式コンデンサー・マイクロフォン

かつては、真空管マイクロフォンのなかでもプロに非常に評価の高かったノイマン製のコンデンサー真空管マイクロフォンを、有名スタジオでは数本以上常時在庫していたとききます。

しかし、現在では必ずしもオールドノイマン製の真空管マイクを準備しているとは限らないように感じられます。

これらは、あくまでも推測になるのですが、現在のレコーディングではオールドノイマン製の真空管マイクを使用することが少なくなってきているように思います。

レコーディングがディジタルになり、ハイレゾ音源での録音が可能になったとによりオールドノイマン製の真空管マイクをプロの世界で必要とされなくなった可能性があります。

ハイレゾ音源の録音は、実際の空間の音よりも柔らかく滑らかで、特に低音方面に柔らかな空間があり、美しく品位のある音で録音されるという効果があるように思います。

このようなハイレゾ音源の効果を上手く利用すれば、声量を持っていなくても、実際の声以上に柔らかく滑らかで声量のある音で録音できてしまうので、歌い手には大変都合が良い録音が可能になります。

オールドノイマンの真空管マイクの重宝されたのは、声量のある歌手の声の魅力を最高に引き出すために録音をしたいだめに選ばれたものだと思います。

そのようなことからプロの歌手や録音エンジニアに重宝されていたオールドノイマンの真空管マイクロフォンも、録音方式がアナログからディジタルのハイレゾ録音へと移り変わりにつれて、かつてのように重宝されなくなってきているように感じられます。

真空管式コンデンサー・マイクロフォンでのレコーディングの写真
真空管マイクロフォンでのレコーディング

真空管オーディオアンプの問題点

オーディオファンは、希少であればあるほど魅力を感じてしまう性があり、そこを利用する不真面目な業者がでてくることです。

1本10万円以上もする希少な古典真空管が流通しているようで、このような希少真空管でアンプを製作すると素晴らしい音質になるそうです。

これはオーディオでは、いつもあるような超高価なケーブルなどのアクセサリー商法に似ています。

オーディオのことですから、真空管で音が変わるのは間違いない事実でしょう。

しかし、希少真空管が音が良いといえるのは、良い真空管アンプの設計があってこそ希少真空管の値打ちが出るというものだと思います。

ただ、昔のビンテージの希少真空管を使用しただけで音が良いというのは、オーディオではなくオカルトになるのではないかと思います。

また、真空管アンプでは真空管以上にアウトプットに使用されるトランスの性能の方が、音・音質に与える影響が大きいといわれています。

そのようなことから、あまり高価な希少真空管を売りにしている真空管アンプはオススメできません。

真空管は、半導体よりも、遥かに寿命が短いといわれています。

真空管アンプは、調子の悪くなった真空管を新しいものに取り替えて楽しむオーディオです。

大変高価な希少真空管の使用した真空管アンプは、真空管の調子が悪くなってしまうと交換するときの負担が大変になります。

希少真空管を交換するときになって始めて、後悔することになりかねません。

また、非常に希少真空管を使用した非常に高価な真空管アンプを所有して満足してても、安価な真空管を工夫して設計された自作の真空管アンプの音に劣っている可能性も十分考えられます。

そのようなことになれば、夜も眠れなくなるでしょう。

何にでもいえることですが、内部を観察して、ほとんど普通の製品を変わらないのに極端に高価な価格がついている製品は、ぼったくり製品といっても良いでので注意した方が良いと思います。

そして、希少真空管の中でもオーディオ球といわれる人気の真空管があります。

オークションなどで既に生産を終了してから50年以上が経過した有名人気メーカーのオーディオ球が、50年前のものとは思えないぐらい状態の良いものが安価で販売されていたりします。

やはりというか、有名人気メーカーのオーディオ球の中には最近製作された品質の悪い偽物が多く存在するようです。

真空管オーディオアンプの音について つづく


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