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スーパーコンピュータ詐欺事件について
国内では前述のような一般の人には良く分からないスーパーコンピュータの事情を利用して、政治家ぐるみで補助金を騙しとるような詐欺も発生しています。
最近、コンピュータを水を使用して冷却するエコ技術と処理速度世界第何位かのスーパーコンピュータということで話題になっていた国内のベンチャー企業が、補助金を詐欺したことでニュースになりました。
私は、新しくできたベンチャー企業が、どのようにしたら高価なスーパーコンピュータをつくれるのか不思議に思っていました。
この企業を知ったとき、スーパーコンピュータを自社生産することはありえないと思い、次に水でコンピュータを冷やすという技術についても、使われる水を自社が生産したものではないだろうと思いました。
このスーパーコンピュータは、何処かのコンピュータ企業にスーパーコンピュータをオーダーしているだけなのではないだろうかと考えました。
この見解は大筋当たっており、問題のベンチャー企業のスーパーコンピュータは、海外のコンピュータメーカー?にオーダーしていました。
ここで、わざわざ海外のコンピュータメーカーにオーダーしたのが味噌で、日本の大手のコンピュータメーカーにオーダーしなかったのは、この企業が開発した技術が何もないことがばれるからか、あるいは、もともと補助金を騙し取るための詐欺企業なので、海外にお金を持ち出すことが目的だったかも知れません。
このスーパーコンピュータの詐欺企業が提唱している、水を利用してコンピュータから発生する熱を冷やすというエコ技術というのも非常に怪しく思われます。
この水を利用したエコ技術というのは、不純物を含まない純水が電気を通さない性質を利用して、コンピュータを冷却することだと思いますが、CPUやメモリー、基盤などに含まれる不純物が純水をイオン化して、簡単に電気を通してしまうようになることが考えられるからです。
この方法では短期的にはコンピュータを冷却することに成功する可能性がありますが、長期的に冷却を保持することは大変無理があるのではないかと思われます。
また、この電気を通さない水をキープすること自体に大変なコストが発生するので、決してエコとはいえないのではないかと考えられます。
もうひとつ考えられる疑問は、水という物質は、良く物を溶かすという性質があるということです。
水の中に金属などいれると簡単に溶けてしまいます。
金属の溶け方は、塩や砂糖のように目では確認することが難しいですが、水に入れると僅かながら溶けるのは事実です。
つまり水は簡単にイオン化して電気を通すようになるということです。
水を利用してコンピュータから発生する熱を冷やす技術が、現実的ではない可能性があります。
そのことがいえるのは、大手のコンピュータ開発企業が、その水を利用して冷却していないことです。
このような一から補助金を詐欺するのが目的の企業は、誠実性など微塵もないので、水で冷却するエコ技術を大袈裟にアピールするために、あらかじめ電気を通さないようにコンピュータの基盤などをコーティングしておいて、デモンストレーション用に見せた可能性も考えられます。
要は素人に凄いものを開発しているように見せかければ、政治家と組んでいくらでも補助金をもらえるシステムを構築することができるということです。
これらの企業は、新しくスーパーコンピュータを生産して企業を成長させることが目的ではなく、国から多くの補助金を貰っている間に、その間に上手く個人資産をつくるのが目的です。
この手の企業が消えていくのは、国からの補助金が貰えなくなった時で、補助金がなくなるまで寄生していくものだと考えられます。
そして、大きな赤字を抱えて企業か倒産するときには、企業の中には既に資産といえる資産はなく、多くの補助金は何処かの外国の口座へ移動されて分からなくなってしまっているのがオチです。
もちろん政治家ぐるみの詐欺なので、多くの失われた資金の捜索は深くなされることはなく、事件は自然消滅して忘れ去られていきます。
近年の日本では成長戦略などといって、素人が理解しにくいのを上手く活用することで政治家とグルになって補助金を盗む企業が横行していることが残念に思います。
政府が成長戦略という名目で進める大きなプロジェクトには、政治家とグルになった多くの詐欺企業が集まり、国民の大切な税金を合法的に横領して そこから利益を上げることが目的になってきています。
決して美しい言葉に騙されてはいけません。
注意)上記の詐欺企業の水を利用したエコ技術について、情報が公開されていないので若干異なる可能性がありますが、大筋は間違っていないと思います。)
AIとオーディオ つづく