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民生用オーディオの責任
一般のオーディオの世界に、プロ用のオーディオアンプやプロ用のPAやSRスピーカーが評価され、はびこるようになったことは、民生用オーディオの世界のあり方に責任があると思います。
かつて日本のオーディオは、真面目に良い音を求めてオーディオを製作しようと努力していました。
しかし、いつの間にか本筋から外れて高価オーディオケーブルや物理的な内容からすると 高価すぎるオーディオを販売するように躍起になり、適当な価格帯の良質な民生用オーディオアンプは、皆無に等しく見かけなくなってしまいました。
また、これからは世界の時代といって妄信的にグローバル化を推進した結果の果てに、本来存在していた民生用オーディオのクオリティを大きく落としてしまい、いつの間にか良質な民生用オーディオアンプやスピーカーは、生産できなくなっているようです。
現在のオーディオは、
『昔に良質的なオーディオを製作したという栄光』
を利用して『ブランド』の力だけでオーディオというものを考えているように見えます。
良いオーディオが生産できなくなると、
『音が良いだろうというイメージ戦略』
ばかりと重視するようになり、オーディオファンを欺く製品ばかりがあふれるようになってきました。
そのような民生用オーディオの腐敗が、プロ仕様のオーディオというものに注目があたったように思います。
プロ仕様のオーディオアンプやスピーカーは、良くも悪くも20年前からあまり発展していない状況です。 これは、ただ単に音を増幅が必要な仕事などに、プロ仕様の普通のスペックのオーディオが必要だったからです。
プロ仕様のオーディオアンプがオーディオファンに評価されるようになったのは、
『プロ仕様のオーディオアンプは、あまり発展していなかった。』
ことが、一番の理由だと考えております。
あまり発展していなかったことが、オーディオで評価されてしまう!
情けないしかいいようがありません。
恐らく恐らく民生用オーディオが、グローバルで生産や変なアクセサリー類にいかず、
『正攻法でオーディオを追求し製作していた』
なら、プロ仕様のオーディオなんて、現在のように注目されることはなかっただろうと思います。
これらのことは、民生用のオーディオのあり方自体に問題があったといえるのではないでしょうか?
プロ仕様オーディオが、民生用オーディオに比べ音が良い、最高と評価されるのは、やはり
『民生用オーディオのあり方に大きな責任があった』
と思います。
民生用オーディオを製作するメーカーは、現状に深く反省しなければなりません。
音が良いだろうというイメージ戦略や販売戦略以上に
『オーディオを購入するユーザーに、本当に良い製品を提供する努力』
が必要だと思います。
それができなければ、オーディオは間違いなく廃れてます。
もちろん、世界市場で成功など夢の夢の話になるでしょう。
民生用のオーディオメーカーは、もう一度、一から出直す気持ちでオーディオの製作にあたって欲しいと深く希望いたします。