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ハイレゾ音源の時代に、なぜ、アナログレコードなのか?
30センチの大きなヴィニール製の円盤、不便と思えるアナログレコードを高性能なハイレゾ音源の時代である現在に求めるのはなぜかと疑問に思ったことはないでしょうか。
『大きなレコード盤をレコードプレイヤーにセットして、針を落として音楽を楽しむ。』
アナログレコードは、ディジタル時代の現在では大変不便な産物です。
アナログレコードを知らないオーディオファンは、スイッチ一つで音楽を楽しめる現在に大変面倒で不便といえるアナログレコードを、わざわざ聴こうとするのは、どういう意味があるのだろうか?考えることでしょう。
アナログレコードを聴こうとするオーディオファンは、クラッシク・カーを楽しむみたいに、古いものを楽しむようにレトロ趣味のように思われるのも不思議ではありません。
確かにアナログレコードというものは、クラッシック・カーのようなレトロ的な要素を多く含みますが、オーディオでは少し違う意味を持っていると思います。
クラッシック・カーであれば、新しく性能が向上した自動車が登場したとしとも、デザインやエンジンフィーリングなどにクラッシック・カーの方に魅力があったりするので骨董品以上の価値がある場合がありますが、オーディオでは良い音を楽しむ機器なので、基本的に音質が良い機器が登場すると、古い機器の魅力はなくなり、新しく登場したそちらの製品の魅力がでるので過去の製品は骨董品的な価値になってしまいます。
オーディオには、良い音を求めるという要素が最大の目的であるので、過去の音質が劣るオーディオ機器は、レトロ感や独自の懐かしい音・音質を楽しむためのものになってしまいます。
しかし、不思議なことにハイレゾ音源という理論的には全ての音質の項目で勝っている 今日になっても、新しくレコードプレーヤーが発売されたり、最近になりアナログレコードがプレスされ復活する傾向がでてきています。
オーディオで普通に考えると音や音質が劣るものを復活させるこなどは考えられないことなのですが、現に多数のオーディオメーカーからアナログ製品が続々と復活していっている状況があります。
そして、現在アナログレコードを求めるオーディオファンが増えているのも事実です。
アナログレコードとはどのようなものか、アナログレコードというものを考えていきたいと思います。

アナログレコードの魅力とは
私は、オーディオファンがアナログレコードを求める理由は、良い音・音質であると考えております。
『良い音・音質こそ、アナログレコードの最大の魅力』
だと思っています。
現在のようにハイレゾ音源というアナログレコード以上に高音質の製品があるときに、アナログレコードの音が良い音・音質であるなど、普通であれば考えられないことだと思います。
しかし、実際にアナログレコードを視聴してみると、ハイレゾ音源にはない音・音質の良さを持っているように思われます。
Dレンジ(Dynamic Range)やFレンジ(Frequency Range)の広さ、ノイズの少なさなどのスペック的なこといっているのではありません。
オーディオのスペック的なことはアナログレコードよりハイレゾ音源の方が、遥かに優れているといのは間違いないことでしょう。
実際にアナログレコードを再生した音・音質から判断して、音のリアルさなどアナログレコードの音が良いとしか思えない部分が多く存在しているということです。
アナログレコードの音が良いということには意義もあるオーディオファンも多数いると思いますが、少なくとも私自身は、レコードの音・音質が良いと考えています。
アナログレコードを懐かしい音やオーディオ的な風格のかっこよさなどで求めるオーディオファンも多数存在すると思いますが、アナログレコードの音・音質が、最新のハイレゾ音源よりも遥かに満足できると考えているオーディオファンの存在も多いと思います。
本格的なオーディオファンは、アナログレコードの音・音質を求めてアナログレコードを求めているのだと考えています。
それがないとノイズが多く入っているようなアナログレコードにオーディオファンが、大金を注ぎ込むことなど考えられないと思います。
あくまでも、オーディオファンの目線からアナログレコードというものについて考えています。
レコードコレクターの方は、アナログレコードのジャケット違いやレーベルの違いなど、また別の意味でコレクションしているものだと思いますので、それはそれで楽しいこで良いことだと思います。
アナログレコードの音の魅力を知っているオーディオファンには、あえてアナログレコードをオススメする必要もありませんが、現在のハイレゾ音源や利マスターCDの音に物足りなさを感じたり、好きなアーティストの音に不満が感じたら、一度アナログレコードを視聴してみることをオススメしています。