File No.041 (全8ページ) オーディオ機器を製作するためのモニタースピーカーについて(1) -スピーカー-

オーディオ機器を製作するためのモニタースピーカーはどのようなものが適しているかについて解説しています。

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オーディオ機器を製作するためのモニタースピーカー

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オーディオメーカーが、最終的な音決めに仕様しているモニタースピーカー

オーディオ機器の性能は、スペックに現すことができるのですが、オーディオの音・音質や音の質感などを調べるためにには、必ず実際のスピーカーで音を再生して判断しなければなりません。

オーディオのスペックに関しての論議は、昔から存在しており

 

『オーディオの音の良し悪しは、カタログスペックだけでは語れない!』

 

といわれています。

もちろんオーディオで目に見えるスペックを向上させることは大変重要なことで否定はできませんが、オーディオ機器の最終的な音の判断は実際にスピーカーに繋いで視聴したときの、人の感性の頼る必要があるのは確かです。

オーディオメーカーがオーディオ機器の音を最終的に調整したり音を決めるモニタースピーカーというものは、オーディオファンにとって大変気になるところだと思います。

音の良いオーディオ機器を製作するのにモニタースピーカーは、最終的にオーディオ機器の音を判定・決定する為に大変重要な役割があります。

現在、各オーディオメーカーは、最終的に音を決定するモニタースピーカーをどのようなスピーカーを利用しているのでしょうか?

私は、オーディオメーカーが最終的に音決めするモニタースピーカーのことが気になっていたので、オーディオショウの行ったときに高級オーディオアンプメーカーのA社の技術者に質問してみることにしました。

高級オーディオアンプメーカーの技術者は、親切に最終的に音決めに使用するモニタースピーカーを教えてくれました。

A社が最終的な音決めに使用しているモニタースピーカーは、B&W 800という最高級のモニタースピーカーとことでした。

さすがに高級オーディオアンプメーカーだけあって、たいへん合理性のあるスピーカーを選定しているように思いました。

B&W800スピーカーの写真1
高級オーディオメーカーが最終的な音決めに使用しているモニタースピーカー

モニタースピーカーとしてB&W 800の選定は、間違いないことだと思うのですが?

B&W 800は、イギリスのアビーロードスタジオなどに採用されており、プロの世界でも大変優秀なモニタースピーカーとして認められております。

高級オーディオアンプメーカーのA社が、最終的に音を決めるモニタースピーカーをのB&W 800を選定したことは、プロの一流のスタジオで使用されておりモニタースピーカーとして適切な選定だと思われます。

B&W 800のスピーカーが、モニタースピーカーとして優れた音および音質を持っていることは間違いないことでしょう。

しかし私は、B&W 800は優れたスピーカーであることを認めつつも、オーディオ機器の最終的な音決めにB&W 800をモニタースピーカーとして使用することに問題があると考えています。

B&W 800というスピーカー

B&W 800というスピーカーは、ウーハーを縦に2個配置してしている3ウエイバスレフ型(250mm×2、150mm×1、25mm×1)のスピーカーで、。比較的小型といえる低音用ウーハーを2個の使用して、低音の量感を補う形の3ウエイスピーカーです。

中音のミッドレンジに使用されている硬質なケブラーの材質の素材を、繊維の編みを利用してコーンが柔らかく動くようにして、音が減衰したときの音が尾を引かないように工夫されています。

ケブラーという素材は、強く硬質なので立ち上がりの良い音が期待できますが、その反面音がなくなった時に音が残ってしまい音に尾を引いてしまうそうです。

ケブラーという素材は、音の立ち上がり特性は良いのですが、減衰するときの特性が良くないということになります。

&W社は、ハイテク素材のケブラー素材を上手く使いこなしているスピーカーメーカーで、B&W 800のスピカーに新素材技術を投入した意欲的で大変優れたスピーカーメーカーだと思います。

&W 800のは、大変解像度が高くクオリティも申し分なく、音も非常に安定しているので、現時点で最高のスピーカーの1つといえるでしょう。

このB&W 800のスピーカーは、JBLなどに比べるとややおとなしい感じの音ですが、音のバランスが素晴らしく、音質もたいへん良いスピーカーであることは、世界中のオーディオファンが認める優れたスピーカーは間違いないことだと思います。

しかし私は、この多くのオーディオファンが認める最高級のスピーカーのB&W 800を、オーディオ機器の最終的に音調整や音決めに使用することには、問題があるのではないかと考えています。

B&W 800が、オーディオ機器のモニタースピーカーとしての問題

B&W 800は、一般のオーディオファンやプロの方から音の良いモニタースピーカーとして認められている優れたスピーカーであることは間違いないことでしょう。

私は、このB&W 800の音が良いスピーカーというのが、オーディオ機器を製作するのにたいへん重要な問題があると考えています。

『音が良いスピーカーをモニタースピーカーにすことに何が問題があるのか!』

と思われることだと思います。

B&W 800は、ダブルウーハー仕様の3ウエイ構成で低音も不足することなく音にまとまりがあり音質も優れているスピーカーです。

B&W 800のバランスの良さが、どのようなオーディオアンプを繋いで再生しても、B&W 800風味の優れた音質で再生する能力をもつスピーカーです。

B&W 800が、実力のある高度なスピーカーであることは間違いないことですが、

 

『どのようなオーディオアンプを繋いで再生しても音が良い』

というこのスピーカーの性質自体が、オーディオ機器がの調整や音決めに使用するには向かないと考えています。

(どのようなオーディオアンプについては、極端なことは抜きにします。)

オーディオ機器がの調整や音決めに使用するには向かないというご説明する前に、まずB&W 800というスピーカーについて考えていきたいと思います。

B&W 800というスピーカーについて つづく



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