File No.62-10  『made in Japan』の意味(10) -コラム-

日本の伝統を守るということについて解説しています。

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File No.62 / 010

日本の伝統を守るということは

日本には、古くからの神社、仏閣、お城など多くの歴史的建造物が存在します。

良く日本の古くからある神社、仏閣、お城などを歴史的建造物を守ることが、日本の伝統を守ることであるように説明されることがあります。

しかし、日本の神社、仏閣、お城などは、ただの物でしかありません。

もちろん、物質的なものの伝統を守ることは大切だと思いますが、それらはただの物にすきません。

日本にとって本当の伝統とは、目に見えない人の心の部分にあり、日本人として思いやりのある正しい行いをすることです。

仏性に生きることこそが、日本の本当の伝統です。

日本の伝統の写真
日本の伝統

経済的に豊かになるためには、他の人のことを全く考えなくなり、自分や自分の家族だけが豊かであれば良いと思うのが普通になったときには、既に日本の伝統は失われているということになります。

日本が、グローバルへと進めば進むほど、海外の考えに傾倒していき、本来の日本の伝統、日本人の精神や心を失っていっているように思います。

システマチックに神社、仏閣、お城があることが伝統を守るというのは、もはや日本の精神でもありません。

日本の精神をもたない神社、仏閣、お城などというのは、ただの観光のレジャー施設にしか過ぎず、日本の伝統ということは出来ません。

グローバルという信仰に取り付かれて、本来あるべき日本人としての仏性を忘れ、思いやりのない社会になることが、日本の伝統を失うということです。

もし、日本人自身が思いやりの精神を失ったとき、日本という国がどのように豊かになり発展しても、既に日本という国は存在しなく滅んでいると思います。

日本の伝統を守るということは、何も日本の精神をもって神社、仏閣、お城を守ることだけではありません。

日常的に日本の伝統を守ることが必要です。

常日頃から、自然に思いやりのある行動をすることで日本の伝統が守れます。

製品を設計や生産に関係する仕事をしていたとします。

そのとき必ず利益の為に、安全性や不安定な品質であったり、消費者を犠牲にしなければならないという決断を迫られることが多々あります。

そのような場面で消費者を犠牲せずに最善をつくすように決断できることが、日本の伝統を守り続けることが出来るということです。

例え自信に権限がなく何も出来なくても、権限ある者に伝えるだけでも良く、いつか自信が権限のある立場になれば、必ず消費者を犠牲にすることはしないと心に刻みこむことが、日本の精神を守ることになります。

食品を扱う仕事でも保険を扱う仕事でも、どのような仕事でも常に相手の立場になって思いやりのある仕事を心がけることが、日本の精神、伝統を守るということになるということです。

おごりは、日本の精神、日本の伝統を阻害するものです。

日頃から品質の良い製品の生産を心がけ、細部に気を使い、思いやりをもって消費者を満足させることを考えて行動することこそが、日本の精神、伝統を守るということになり、日本の歴史ある神社、仏閣、お城以上の価値があると思います。

日本人の正しい心がけこそが、日本の最大の伝統であり、これからも守り続ければならない日本の一番の伝統です。

グローバルとボクシング

グローバルというものを考えるとき、ボクシングのリングに例えて考えると理解しやすいのではないかと思います。

優秀な日本の製造業が日本で生産している(世界のリングに上がらない)限り、倒したり奪い取ったりすることは難しいものです。

ここで重要なのは、問い合えず日本の製造業に世界のリングに上がってもらうことです。

もちろん優秀な日本企業も、利益をあげている限り簡単には世界のリングに上がろうとしません。

そこで、日本政府に圧力(日本の政治家の協力者に命令して)をかけて、日本国内に不動産バブルを発生させ、日本を不景気に突入させました。

日本の不景気は、消費者の需要を引き下げたので、大手の日本の製造業は、利益を獲得するために海外に進出の試みを考慮するようになります。

しかし、優秀な創業者がいる企業では、継続的な利益と国内社員の幸福を考えていたり、企業経営による将来の豊かな日本社会まで考慮に入れているために、世界のリングに立つことに簡単には乗ってきません。

そこで、日本の政治家やマスコミ、メディアを利用して、今後の日本企業がグローバルへ向かうようにとグローバル経営の良い部分のみを大々的に宣伝しいきます。

MBA出身者の大学の教授や有識者委員会などを利用して、グローバルこそが今後の日本企業の生き残る方法のであるように風潮していきます。

海外の法律や人の考え方の違いによるグローバル経営の難しさなど一切言わず、海外では安価な人件費を利用できるなり、日本に比べ安価に借りれる土地など良いことばかりが宣伝されました。

また、将来の経営者の卵となる人材をアメリカの大学に留学させMBAという学問を学ぶことがトレンドのように思わせたりしました。

アメリカでMBAを学びグローバル経営に洗脳されて帰国した人は、日本企業に猛烈にグローバル推進を促すようになります。

日本の優秀な創業者という日本企業の相談役の人たちが亡くなり、次の世代の経営者になった途端に、日本企業はグローバル推進へ躍進していくようになりました。

ここで第一段階の目的である『日本企業を世界のリングに上げること』に成功です。

次の作戦は、日本のグローバル企業に飴(利益)を与えることです。

飴(利益)エサに飛びついた日本企業は、一気に日本の人材をリストラしてまで工場を海外に移転します。

そこで、日本企業でグローバル推進することで成功した企業を、日本の政治家やマスコミ、メディアを利用して過大な宣伝をしていきます。

日本企業は、グローバル推進することこそが企業経営であるというトレンドができ、残っていた日本企業が一斉にグローバルへと推進していくようになりました。

もちろん『日本企業を世界のリングに上げた』だけでは、面白くありません。

グローバル推進した日本企業にもっと働いてもらわなければなりません。

世界のリングにあがった日本企業は、グローバルによって大きな利益を上げることに成功することにより、世界のリングで勝ち抜くことが楽勝のように錯覚させます。

日本企業に大きな資金の借り入れをしてまで、海外進出を促し巨大なグローバル企業へと成長させるように促していきます。

グローバルを推進している日本企業の経営者は、海外の裏の目的を知らないで、グローバル経営というものを心から信じているのかも知れません。

日本企業に向かいいれた外国人社長は、裏の真の目的を知っていて利用していると思います。

無知な日本企業を利用して、自国の企業を成長させていく感じです。

日本では労働者の大きなリストラをしても、自国の労働者のリストラは一切行わないで、日本企業の流通に自国企業の製品をのせることで自国の企業を優遇し利益を上げさせます。

『故郷に錦を上げる』という精神での日本企業の利用です。

ボクシングの次のステージは、日本のグローバルに展開している企業に限界までグローバルを推進させることです。

日本企業に多国籍に生産工場を展開させることで、限界までグローバル推進するように誘導していきます。

もちろん日本企業の社長本人自身は、グローバル推進することが企業経営の全てと信じているかも知れません。

日本企業は、グローバル推進によって人件費や工場の維持費用が、日本で生産していた時代に比べて膨大に膨らんでいっていることを理解していません。

なぜならばグローバル推進によって、企業の生産力があがり、利益が向上しているからです。

ここで忘れてはならないことは、世界の人口は有限であるということです。

どのようにグローバルによって、生産力を上げて世界に製品を供給できるようになれども、無限に販売しつづけることは人口が有限である限り不可能です。

グローバル推進しているどのような企業でも、有限の範囲でしか成長することができないということを、あまり理解していないように思います。

既にクローバルを推進させた日本企業が、世界数十カ国の生産工場を所有し数十万二人の労働者を雇い入れた時点で、グローバル経営から引き返すことが出来なくなります。

全てをグローバルの視点から経営を考えなければならなくなり、グローバルによって膨大に膨れ上がった経費が重みになり、ほんの少しの売り上げも落すことは出来ないようになります。

この時点で日本企業は、世界のリングから降りることは不可能になり、独自でユニークな経営するような自由は完全に奪われます。

日本国内で研究。開発・生産していた時代は、利益の内から将来に向けて、社長の裁量である程度自由な研究・開発が可能でしたが、グローバル企業になってから利益の見込みのないものは研究・開発すら出来なくなります。

つまり、全ての生産する製品が大衆化してしまい独自性を失うので、他社の製品と似かよってきます。

売り上げの見込みが読めないような斬新なアイデアの製品などは、一切採用されなくなり、研究・開発することはできなくなります。

既に日本企業は、世界のリングから降りることも自由ではありませんが、未だに利益は伸びているので問題はないように見えます。

日本企業が、これ以上グローバルは出来ないところまで来ている時点で、軽いジャブを放ちます。

グローバルした日本企業の体力を測るには、ジャブが効果的です。

ジャブとはリコールなど、適当な言いがかりのことです。

リコールが、真実であろうかなかろうか関係なく、裁判に持ちこむことが重要になります。

日本のグローバル企業は、海外で販売の継続をしなければ生き残れないので、徹底的に争うのを諦め、少々理不尽と思える内容でもお金で解決することを望むようになります。

日本のグローバル企業には、まだまだ豊富な資金があり、ジャブ程度ではビクともしないでしょう。

もちろんその程度のことは、世界のリングに上げた側には十分承知です。

次に、猛一発ジャブを日本のグローバル企業にお見舞いします。

今度は、製品に絶対必要な部品を生産している企業に狙いを定めます。

日本のグローバル企業が、その部品がなければ最終の製品を生産できない企業に狙いを定め、ジャブを当てていきます。

日本のグローバル企業は、製品を生産する上で必要な部品企業を無視することは出来ないので、何とかして部品企業を維持しようと行動し始めるでしょう。

部品企業の株を収得したりして子会社化するなり、部品企業が倒産しないために多くの資金を投入します。

まだまだ、日本のグローバル企業の体力は十分です。

しかし、日本のグローバル企業は、海外での経営の難しさを身にしみて痛感していることでしょう。

すると今度は、ジャブを受ける前にパンチをさける行動をするようになります。

外国の大統領にお土産を持参したり、日本企業を誘致している地元の政治家などに、お土産を欠かさないようになります。

お土産というのは賄賂のことで、大きな裏金が必要になってきます。

賄賂には会計上見えない裏金を、タックスヘイブンなどを利用した隠し資金を利用します。

グローバル経営は、常に企業の足元を見られている感じで、海外の動きにびくびくしながら経営することを余儀なくされてしまいます。

現在の日本企業のグローバル経営は、この段階に来ていると思います。

日本のグローバル企業の内部には、多くの産業スパイや企業内で工作する社員や役員を抱えるようになるために、企業機密の情報の漏洩は防ぎようなくなります。

それでも何もしない訳にはいかず、形式上のセキュリティを重視するように見せかけます。

企業機密情報の漏洩することを防ぐことが出来ないことがわかっていても、セキュリティ対策をしていることが、企業機密情報の漏洩したときに株主に対しての言い訳ができ、責任を曖昧にすることが出来るからです。

日本企業をグローバルの土壌に立たした後は、内と外から日本企業を徐々に締め上げていく作戦に切り替えます。

ここからが本番です。

日本企業が、グローバル経営になれば海外に多くの工場を抱えることになり、生産力が上がります。

しかし、企業の生産力を上げ続けると必ず供給過剰という現象が発生し、世界の需要が低迷して企業の売り上げが必ず下がっていきます。

企業の売り上げの低迷は、企業図体の大きいグローバル経営では致命傷になりかねません。

テレビや新聞のニュースでは、グローバルを推進した日本企業の売り上げが数兆円を超えることで、グローバル経営を大変評価しているのを見かけますが、いざ不景気に突入すると図体が大きいだけに、膨大な経費がのしかかってくることを考えていません。

不景気に突入するとグローバル企業は、生産力を下げることで経費を抑えるために、各国の工場で働いている労働者のリストラや工場の閉鎖を示唆しなければならなくなります。

しかし、海外の労働者のリストラや工場の閉鎖は、下手をすると暴動になりかねなく、簡単にはいきません。

対策が遅れ誤魔化しながら経営を維持するようになるので、不景気になれば企業の内部留保の資金なども大きく吐き出さなければならなくなるでしょう。

不景気では数兆円売り上げていた企業が、あっという間に資金がショートして赤字企業に成り下がるのは時間の問題です。

図体が大きくなったグローバル企業は、売り上げも凄いのですが不景気に突入すると赤字も膨大になります。

ここからが、最終仕上げに入っていきます。

株主総会で売上が下がったことを理由に、今後日本企業を言いなりに動かす為の邪魔になる創業者一族をを一掃します。

創業者一族は、創業者から引き継いだ企業なので、すくなくとも自社に愛情をもっており、企業を身売りしたりする不利な決定にはなかなか賛成しなく、非常に邪魔な存在です。

このあたりの作業は、大変たくみに組まれているので、企業内部、外部から両方から工作していきます。

内部では役員会議での社長の追放や、外部では企業決算不正などで刑事告発などが利用できます。

大きなグローバル企業では、少なからず企業内部に何らかの不正がるもので、たとえ不正していなくても、いろいろな理由をこじつけることで告発が可能になります。

しかし、たまに大変優秀な日本の経営者がおり、なかなか思い道理にことが動かなかったときには、アンダーグランドな方法を使い、思い道理の方向に進めていきます。

アンダーグランドな方法とは、何らかの不慮の事故により社長を失ったり、急な重病になり引退したりします。

この辺は、政治の世界と同じで、真実が表にはでてこないものです。

株主総会や役員会議で、新しく任命された社長(CEO)が、日本企業のすべての実権をにぎり企業運営を推進していきます。

この時点で、日本のグローバル企業は、名称こそは日本企業のままですが、企業としての考えや魂は日本企業では完全になくなります。

グローバルを推進により、世界のリングにたった日本企業の完全なノックダウンです。

次は、日本企業として残した方が都合が良いなら日本企業として存続させるかもしれませんが、乗っ取りたければ日本企業の子会社化や企業統合に進みます。

ここで不思議なことに遭遇します。

信じられないかも知れませんが、グローバルした日本企業よりも、あきらかに規模や技術の劣る外国の同業社の指導で会社統合や子会社化へと進められます。

なぜ、このようなことが発生するかというと、国債機軸通貨がドルだからです。

国債機軸通貨がドルである限り、FRB(連邦準備制度理事会)の裁量により、いくらでも発行が可能になります。

つまり、外国の乗っ取りする企業は、乗っ取り資金を銀行融資から用意することが出来るということを意味します。

FRB(連邦準備制度理事会)が直接的に日本企業を乗っ取るのではなく、グローバルした日本企業を乗っ取りする企業から融資を依頼された銀行が、資金を準備するときにFRB(連邦準備制度理事会)が協力するということです。

グローバルした日本企業は、形式的に外国の企業の所有物になるということです。

世界のリングに立った日本のグローバル企業は、完全なノックダウンした後、ご主人様のつかえる犬となって仕事をします。

それがどのように日本の人たちを苦しめようがお構いなしで行動します。

この後の日本のグローバル企業は、心も魂の外国のご主人様に売り渡して行き続けることでしょう。

今回は、世界とリングに上がった日本企業をボクシングで例えてみました。

日本の製品開発力の低下の写真
日本の製品開発力の低下

グローバルは、幻想でしかない。 つづく


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